2008 Fiscal Year Annual Research Report
混合ホッジ構造のモジュライ空間のコンパクト化とlog幾何
Project/Area Number |
18540017
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
中山 能力 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 助教 (70272664)
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Keywords | 対数的幾何学 / 混合ホッジ構造 / ホッジ理論 / 加藤-臼井〓 / 中零軌道 / SL(2)-軌道 |
Research Abstract |
当研究は混合ホッジ構造のモジュライ空間のコンパクト化を、log幾何を用いて構成することを目ざすものであった。今年度は、加藤和也氏、臼井三平氏との共著である、ボレル-セール・コンパクト化についての論文が出版された。これは、存在が予想される、八つのコンパクト化のうちの一つである。出版時には、投稿時にはなかった、実解析構造までこめた構成が加筆された。 また、今年度は、SL(2)-軌道によるコンパクト化の研究を行なった。概要は以下の通りである。 1. 混合SL(2)-軌道により、混合ホッジ構造のモジュライ空間をコンパクト化することができる。 2. このコンパクト化には、少なくとも二通りの自然な位相と実解析構造とが入り、それぞれについて、局所的な記述ができる。定義の方法は、純な場合と同様な座標関数の他に、ボレル-セール持ち上げによる座標関数を用いる。SL(2)-軌道定理は、このコンパクト化を用いて自然に解釈される。 3. このコンパクト化のval化から、ボレル-セール・コンパクト化のval化へ自然な写像があるが、この写像は二通りのどちらの位相に関しても、連続とは限らない。 4. 両者のval化は、符号付き対数構造の一般論により、簡明にとらえることができる。 5. ボレル-セール・コンパクト化および混合SL(2)-軌道によるコンパクト化の階数1の部分は、符号付き対数空間の圏でモジュライ解釈を持つ。 6. このコンパクト化に関して、カッターニ-カプラン-シュミット写像が無限回微分可能である。
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Research Products
(4 results)