2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18540034
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
石井 亮 広島大学, 大学院理学研究科, 助教授 (10252420)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土基 善文 高知大学, 理学部, 助教授 (10271090)
稲場 道明 京都大学, 大学院理学研究科, 講師 (80359934)
上原 北斗 首都大学東京, 大学院理工学研究科, 准教授 (80378546)
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Keywords | 特異点 / 導来圏 / 安定性条件 / ミラー対称性 |
Research Abstract |
今年度は,Bridgelandの定義した安定性条件の空間について研究した。特に、2次元A型特異点の極小解消の上の,例外集合に台を持つ連接層の有界導来圏に対する場合に徹底的に研究を行い,この空間の完全な記述を得た。具体的には,次のような結果が得られた:2次元A型特異点の極小解消の上の,例外集合に台を持つ連接層の有界導来圏の安定性条件の空間は、対応するアフィンワイル群の複素鏡映面(の加算無限個の和集合)の補集合と,複素平面から原点を除いたものの直積の,普遍被覆空間になる。また,上記導来圏の自己圏同値の(同型類の)なす群についても、完全に決定した。この群は,アフィン型のブレイド群の巡回群による拡大と特異点の完備化された局所環の自己同型群との半直積と,シフト函手の生成する自由アーベル群との直積である。特に,全ての自己圏同値はFourier-向井変換として表されることもわかった.この成果は,上原北斗氏,植田一石氏との共著論文として投稿された。この論文の中で,アフィン型のブレイド群の作用の忠実性を示す際に鍵となったのは,A型特異点に対するホモロジー的ミラー対称性である。すなわち,2次元A_n型特異点の極小解消の上の,例外集合に台を持つ連接層の有界導来圏は,1の(n+1)乗根の上で退化するファイブレーションの構造を持つ、あるシンプレクティック多様体の,隣り合う1の(n+1)乗根同士を結ぶ直線上に消滅サイクルを並べてできるラグランジュ球面のなす,導来深谷圏に圏同値である,ということである。
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Research Products
(3 results)