2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18540049
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
都築 正男 Sophia University, 上智大学理工学部, 准教授 (80296946)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
五味 靖 上智大学, 理工学部, 講師 (50276515)
森山 知則 大阪大学, 理学研究科, 准教授 (80384171)
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Keywords | グリーン関数 / 相対跡公式 / 一般超幾何関数 / 指数和 / エル関数 / ヘッケ環 |
Research Abstract |
相対熱核を使った保型が式に周期の2乗平均値の漸近挙動の研究を継続しておこなった。前年度はカシミール作用素の固有値を固定し、離散部分群をある塔に沿って縮小させたときの周期の2乗平均周期の挙動を問題にしたが、今年度は、離散部分群を固定し、カシミール固有値を動かした場合の周期の2乗平均分布の漸近的挙動を調べ、従来から知られているカシミール固有値の重複度の平均分布に関するワイル法則に類似した結果を、実双曲空間の算術商の場合に得ることができた。この証明には、グリーン関数から構成される「相対熱核」の周期積分を、スペクトルサイド・幾何サイド両面から調べることが必要で、これは研究実施計画に述べた相対跡公式の一つの特別な場合における実現といえる。保型形式の「周期積分」の研究は近年盛んに行われているが、このような漸近的性質を問題に仕事は見当たらず、新しい研究の側面を掲示した意義があると思う。実解析的なジーゲル保型形式とそのエル関数についても進展があった。これは、研究実施計画で述べた実素点でのホイタッカー関数の具体的な理解にとって重要な進展といえる。
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Research Products
(1 results)