2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18540064
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
大嶋 秀明 茨城大学, 理学部, 教授 (70047372)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳田 伸顕 茨城大学, 教育学部, 教授 (20130768)
山上 滋 茨城大学, 理学部, 教授 (90175654)
相羽 明 茨城大学, 理学部, 助教授 (90202457)
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Keywords | リー群 / ホモトピー / ホモトピー同値写像 / 連続写像 / べき零 / H-空間 / 写像空間 |
Research Abstract |
全てのリー群Gに対し,従属する次の2種の群に注目した。 (1)GからGへのホモトピー同値写像のホモトピー類群E(G) (2)GからGへの連続写像のホモトピー類群[G,G] この2種の群がどれ程Gを規制するのか,などの研究が本研究の中心課題である。 (1)の群はリー群と限らない全ての位相空間に対しても定義できるが,(2)の群は群状という特別な位相空間に対してのみ定義される。また,集合としてはE(G)は[G,G]の部分集合であるが,両者の群演算はまったく異なっている。両演算の違いの解明・記述も本研究の目標の一つである。 E(G)の部分群で,ホモトピー群の恒等写像を誘導する元全体からなるE_#(G)は,わずかではあるが,E(G)よりは計算の手がかりがあり,まずこれから研究を行った。一昨年度E_#(SO(4))の計算を実行し,その結果を用いて昨年度来E(SO(4))の計算を試みてきた。途中経過として,商群E(SO(4))/E_#(SO(4))の解析を行った。商群の各元の位数の決定に成功し,また商群はべき零でない,従ってE(SO(4))はべき零でないことを示した。その他,最終的ではないがほぼ満足できる結果を得たので,今年度中に公表する予定である。 (2)については大きな進展はなかった。しかし,GからGへの連続写像全体のなす写像空間Map(G,G)のホモトピー群pi_n(Map(G,G))の計算を開始した。この計算の意義を挙げると,まず第1にpi_0(Map(G,G))=[G,G]であるから,この計算は(2)の自然な発展研究である。第2に,このホモトピー群はGの自己ホモトピー同値写像全体のなすH-空間aut(G)のホモトピー群の直和因子であることから,aut(G)を研究する手段ともなる。階数の低い単連結リー群Gに対しpi_n(Map(G,G))の計算を実行し,意味のある結果を得たので,公表するため論文にまとめている最中である。
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