2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18540078
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
土屋 昭博 名古屋大学, 大学院多元数理科学研究科, 教授 (90022673)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅野 浩明 名古屋大学, 大学院多元数理科学研究科, 教授 (90211870)
粟田 英資 名古屋大学, 大学院多元数理科学研究科, 助教授 (40314059)
太田 啓史 名古屋大学, 大学院多元数理科学研究科, 助教授 (50223839)
中西 知樹 名古屋大学, 大学院多元数理科学研究科, 助教授 (80227842)
林 孝宏 名古屋大学, 大学院多元数理科学研究科, 助教授 (60208618)
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Keywords | 共形場理論 / 頂点作用素代数 / 場の量子論 / 共形ブロック |
Research Abstract |
C_2有限性をみたす頂点作用素代数の表現論と対応する共形場理論の研究を行った。この数年来頂点作用素代数に付随する一般リーマン面上の共形場理論の構成を行い、共形ブロックの層の構成、そのCoherency, K-Z接続の存在,リーマン面のModuli spaceの境界に沿っての共形ブロックの因子化等に成功している。 今年度は、P^1上の共形ブロックのフューション積の詳しい解析を行い次のことを示した。C_2条件をみたす頂点作用素代数の表現のつくるアーベル圏にフュージン積によりテンソル積を導入するとbraided tensor圏を成すこと、テンソル積は完全関手をなすこと、またこのテンソル圏はrigidであること等である。更に著しいことは、射影加群と移入加群は一致することを発見し証明することが出来た。このことは頂点作用素代数の表現論の大きな進展をもたらすと考えている。実際、このことを使ってこのアーベル圏が半単純であるための必要十分条件はZhu代数が半単純であることが証明できた。このことはC_2条件をみたす頂点作用素代数の構造論において長い間大問題であった。 次に、C_2条件をみたし半単純でない頂点作用素代数であるW(p)代数について、その表現のつくるアーベル圏の性質について詳しい解析を行い、表現のブロック構造の決定、Zhu代数の決定、単純加群とその射影被覆加群の構造の決定を行った。この結果W(p)代数のつくる表現のつくるアーベル圏がqの一の巾根の場合のsl_2型量子群の有限次元表現のつくるアーベル圏の同値であるというフェイギン氏達の予想の証明を行った。 W(p)代数の表現論においてテンソル積の具体的決定、および量子群の表現論のつくる圏同値がさらにテンソル積を保つであろうという予想の証明が次の目標となった。
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