2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18540078
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
土屋 昭博 The University of Tokyo, 数物連携宇宙研究機構, 特任教授 (90022673)
|
Keywords | 共形場理論 / 頂点作用素代数 / 場の量子論 / 共形ブロック |
Research Abstract |
1.C2有限性条件をみたす頂点作用素代数上の表現のつくるabel圏へのtensor構造の導入とその構造の解明、射影直線P1上での共形ブロックとそのModuli空間の退化に関わる共形ブロックの因子化の精密な解析を行い、対応するabel圏にFusion tensor積を導入し、これがbraided monoid圏の構造を有すること、tensor積とdualityの関係を確立し、tensor積が完全であること、さらに射影加群=移入加群であることを示した。当面のこれに関わる最終目標は、このtensor圏がrigidであることを証明することにある。これについては現在最終的詰めを行っている。 2.頂点作用素代数W(p)上の表現のつくるabel圏と1の2p乗根におけるs12型制限量子群の有限のつくるabel圏との圏同値、W(p)を頂点作用素の自由場表示とscreening作用素を使って定義することによりW(p)がC2有限性をみたすことを示した。さらに、既約加群は丁度2p個存在することを示し、そのすべてを決定した。さらにはscreening作用素を使うことにより2p個の分解不可能な射影加群を構成した。このことにより2p個の射影加群の直和の自己準同型環を決定した。この自己準同型環の構造により、考えているabel圏がp+1個のブロックに分解し、1個目とp+1個目のブロックは半単純で単純対象1個、2個目からp個目のブロックは半単純でなく単純対象2個をもつabel圏であることを示した。さらには、射影加群と移入加群は一致し、W(p)加群のつくるabel圏は1の2p乗根であるようなsl2型の制限量子群の有限次元表現のつくるabel圏とカテゴリー同値であることを示した。これは、2008年度秋期の学会で報告するとともに、アーカイブに投稿した
|
Research Products
(3 results)