2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18540146
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
赤堀 次郎 Ritsumeikan University, 理工学部, 教授 (50309100)
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Keywords | 数理ファイナンス |
Research Abstract |
当該年度はまず,(1)これまでの研究成果である,確率微分方程式の分類理論についての成果を査読つき雑誌に掲載した。(2)また,2次金利モデルについての研究も2007年3月以降,J.Teichman氏およびT.Tsuchiya氏と共同研究をすすめ,「熱核モデル」として徐々に完成の域に達しつつある。本年度はそれ以外に(3)金利の主成分分析についての高次理論の構築(石井郁美氏との共同研究)についていくつかの結果を得た。特にOU過程の2次形式で金利が記述されるときの主成分分析について基本的な結果を得た。これは前年度から継続しているソリトン理論と密接に関わる興味深い結果である。(4)さらに,香西優生氏,森村祐一氏との共同研究で,企業価値の透明性を測定する新しいモデルを考案した。これも無限次元解析の初歩的な結果を利用するものである。(5)本研究の主要部分である無限次元解析への代数的アプローチについては浦口紗千代氏との共同研究により,無限次元のベクトル場についての興味深い結果が得られた。以上の内容については国内の学会・研究会などで講演し,聴衆の方々から貴重なコメントをいただいている。今後もこれらの研究を継続する予定である。
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