2008 Fiscal Year Annual Research Report
未知の定積分項を含む非局所非線形境界値問題の解の安定性と極限形状の研究
Project/Area Number |
18540224
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
四ツ谷 晶二 Ryukoku University, 理工学部, 教授 (60128361)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 善久 龍谷大学, 理工学部, 教授 (10192783)
松本 和一郎 龍谷大学, 理工学部, 教授 (40093314)
岡 宏枝 (國府 宏枝) 龍谷大学, 理工学部, 教授 (20215221)
二宮 広和 龍谷大学, 理工学部, 准教授 (90251610)
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Keywords | ふりこの方程式 / Sturm-Liouville理論 / 楕円関数 / 完全楕円積分 / 反応拡散方程式 / 線形化固有値問題 / 非局所 / 非線形境界値問題 |
Research Abstract |
まず,研究代表者四ツ谷晶二の若狭徹(早稲田大)との共著論文ついて説明する. 既に,反応拡散方程式の定常解のまわりでの線形化固有値問題の固有値を決定する超越方程式,および,固有関数を表示する方法を発見している.さらに,拡散係数を零に近づけたときの固有値分布精密な漸近公式を得る手法も提示している. 本論文では,上記の土台の上にたち,反応項が最も典型的なf(u)=sin uの場合に,すべての固有関数の形状について調べ,拡散係数を零に近づけたときの精密な漸近表示を得たものである.典型的な問題にもかかわらず未解決であった,すべての固有関数についての初めての結果である.この結果は,もととなっている反応拡散方程式の解の挙動の深い理解に大変有用なものとなる. 今後の問題として,双安定という一般的な枠組みで何が成り立つかは大変興味のある問題である. 次に,分担者森田善久と二宮広和の共著論文について説明する. 反応拡散系のアトラクターに関する研究である,双安定な反応拡散方程式にも不安定非定数定常解が存在することに着目し,その不安定定常解と安定定常解をつなぐ進行波解の存在を示した.これにより,非平面な等高面をもつ新しいタイプの進行波解の存在がわかった.この進行波解は,フィッシャー方程式のような単安定系に見られるような進行波解であるので,ある速度より大きな速度に対して存在することが分かった. 他の形状の進行波解の存在も現在研究を行っている.
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Research Products
(5 results)