2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18540226
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
吉田 春夫 National Astronomical Observatory of Japan, 理論研究部, 教授 (70220663)
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Keywords | ハミルトン系 / 可積分性 / 判定条件 |
Research Abstract |
〓2次元の同次式ポテンシャル系の超可積分性の必要条件についてマチエフスキーおよびプシビルスカとの共同研究を続行した.自由度の数だけの可換な第一積分をのみ有する通常の可積分系においては,解は2次元トーラス上の準周期運動となり,2つの独立な周期が存在する.しかしさらにもう一つの第一積分が存在する超可積分系においては,この2次元トーラスは1次元の円周に退化し,解は周期軌道となる.これが系の超可積分性の幾何学的意味である.得られた結果の中で最も注目できることは,可積分系の部分系である超可積分系の必要条件を,既知の可積分性の必要条件のサブセットとして具体的にリストの形で得たことである.本結果については論文"Necessary conditions for super-integrability of Hamiltonian systems with homogeneous potential"を雑誌Physics Letters Aに投稿中である.この結果によって既知の可積分な同次式ポテンシャルの系列はことごとく超可積分とはなり得ないことを厳密に証明することができた. 〓可積分系を離散化に関して,系の可積分性を保つ離散化に関心が寄せられている.同様に超可積分系に対してもその超可積分性という特性を保った離散化の方法が当然関心の対象となる.このサブジェクトに関して,Calogero-Moser系という超可積分系のある離散化がその意味で超可積分離散化となっていることを示した.この結果は"Additional Constants of Motion for a Discretization of the Calogero-Moser Mbdel"というタイトルで,Journal of the Physical Society of Japanへの掲載が決まっている.
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Research Products
(2 results)