2007 Fiscal Year Annual Research Report
相対論的輻射流体の基礎研究および亜光速ジェットへの応用
Project/Area Number |
18540240
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
福江 純 Osaka Kyoiku University, 教育学部, 教授 (80173326)
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Keywords | ブラックホール / 降着円盤 / 宇宙ジェット / X線連星 / 活動銀河 / ガンマ線バースト / 相対論的輻射流体力学 / 相対論的輻射輸送 |
Research Abstract |
ブラックホール降着流や亜光速宇宙ジェットそしてガンマ線バーストなど、きわめて高エネルギーの宇宙現象を解き明かすためには、相対論的輻射流体力学は相対論的磁気流体力学と共に、非常に重要な手法である。しかしながら、相対論的磁気流体力学が定式化され実用に供されているのに対し、相対論的輻射流体力学は定式化がまだ不完全で、基礎過程自体に研究すべき点が多々残っている。 本研究では、相対論的輻射流体力学の定式化に対して、(A)新しい提案を含んだ定式化を行うと同時に、(B)宇宙ジェットなど高エネルギー亜光速流に対して応用を試みようとしている。これらの研究と平行して、(C)このような相対論的風中での輻射輸送問題にも取り組んでいる。 初年度である昨年度は、(A0)速度に依存する変動エディントン因子を提案し、(B0)それを用いて平行平板輻射流や球対称輻射流を解き、さらに(C0)降着円盤中での輻射輸送の解析解を得た。 2年目である本年度は、昨年度の成果を踏まえ発展させて、相対論的輻射流体力学の定式化問題については、平行平板流において十分に光学的に厚い近似のもとで、まず(A1)低速では、変動エディントン因子が速度勾配に依存することを解析的に導いた。また(A2)高速になってくると、変動エディントン因子が4元速度の対数の勾配に依存することを、やはり解析的に導いた。 それらと平行して、高エネルギー亜光速流への応用として、(B1)平行平板近似で輻射流体力学風を解いたり、(B2)球対称近似で輻射流体力学風を解き、風の基部で十分な輻射エネルギーが注入されれば、それぞれ亜光速流になることを確かめた。 さらに平行して、相対論的流れにおける輻射輸送問題に関しては、相対論的平行平板流において、まず(C1)源泉関数が一定と仮定して、相対論的輻射輸送の新しい解析解を発見し、さらに(C2)速度が一定と仮定して、やはり新しい解析的な解として、相対論的に一般化されたミルン-エディントン解を発見した。同時に、相対論的球対称風の光球の形状やスペクトルについても調べた。
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Research Products
(24 results)