2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18540427
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
吉田 二美 National Astronomical Observatory of Japan, 国際連携準備室, 専門研究職員 (20399306)
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Keywords | 小惑星 / 自転周期 / 宇宙風化 / サイズ分布 / 衝突現象 |
Research Abstract |
本研究の目的は、形成年代が若いため、現在までに軌道進化・衝突進化をあまり受けておらず、そのため族形成時の衝突イベントの情報を保持している可能性の高い若い3つの小惑星族(Karin族、Iannini族、Veritas族)に着目し、各族の構成員の様々な物理特性を観測することにより、天体衝突破壊の物理と小惑星の表面年代を調べることである。この目的のために我々は単色及び多色測光観測を実施している。単色の測光観測により小惑星の光度変化を得、その小惑星の自転周期、形状、サイズ等を決定できる。これらの物理パラメータは衝突破壊規模、母天体の大きさ・内部構造等を推測する上で重要な情報源となる。また、多色測光観測から得られる表面反射スペクトルは、時間とともに進行する小惑星表面の宇宙風化の様子を物語る。様々な形成年代の小惑星の表面反射スペクトルを調べることで、小惑星表面年齢と宇宙風化度の指標を作ることができ、この研究により、形成年代のわからない非族小惑星の表面年齢推定が可能になる。 観測は平成18年度までは米国のVatican天文台、Steward天文台、南アフリカのIRSF、ウズベキスタンのMaidanak天文台の望遠鏡で行っていたが、Maidanak天文台でこの研究のために雇用した2人の専属観測者がトレーニングを経て良好なデータを取得できるようになったため、平成19年度からはMaidanak天文台で集中的に観測を行っている。平成19年度には35個の小惑星の変光曲線と反射スペクトル取得のための観測を行った。現在はデータ解析中である。 平成19年11月に日本から3名がMaidanak天文台を訪問、平成20年2月にはMaidanak天文台から2名を国立天文台に招聘し、望遠鏡と観測ドームの整備を含めた今後の観測計画を話し合った。 今年度はデータ解析に集中していたので研究成果発表の論文は少ない。
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Research Products
(2 results)