2007 Fiscal Year Annual Research Report
シート状岩脈群の結晶粒径変化による中央海嶺系上部地殻温度構造の推定
Project/Area Number |
18540472
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
海野 進 Shizuoka University, 理学部, 教授 (30192511)
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Keywords | 1256D掘削孔 / シート状岩脈群 / オマーンオフィオライト / 結晶粒径分布 / 海洋地殻構造 / マグマ供給率 |
Research Abstract |
1)1256D掘削孔,504B掘削孔,Hess Deepの海洋地殻構造に関するデータの比較検討から,中〜高速拡大海嶺の上部海洋地殻の形成条件について検討した。プレート拡大による地殻の変形速度に比べて相対的にマグマ供給率が高い高速拡大海嶺やセグメント中央部では,高Re/i地殻が形成され,マグマに欠乏した低速拡大海嶺やセグメント末端では低Re/i地殻が形成されることがわかった。 2)北部オマーンオフィオライトシート状岩脈群 オマーンオフィオライトのシート状岩脈群について,石基鉱物粒径の層序変化をもとに拡大軸直下における上部地殻の温度構造の復元を試みた。岩脈を形成したマグマのリキダスを1150℃,シート状岩脈群最上部の平均温度を100℃と仮定すると,玄武岩岩脈中心付近の石基斜長石の粒径変化から求められた母岩温度は,噴出岩層/シート状岩脈群境界からの深さ570mで180℃,990mで最高温度670℃,シート状岩脈群/上部ガブロ境界で530℃であった。また,シート状岩脈群下部330mの地温勾配は最大1.7℃/mと推定された。
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Research Products
(5 results)