2006 Fiscal Year Annual Research Report
酸化チタンのナノ微細構造制御による超高性能光触媒の創製
Project/Area Number |
18550183
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hachinohe National College of Technology |
Principal Investigator |
長谷川 章 八戸工業高等専門学校, 物質工学科, 助教授 (30198709)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 嘉孝 八戸工業高等専門学校, 電気情報工学科, 助教授 (00290685)
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Keywords | 光触媒 / 酸化チタン / 粒子形態 |
Research Abstract |
酸化チタンに代表される光触媒はその強力な酸化作用を利用して悪臭の分解、抗菌、セルフクリーニングなど様々な応用用途に関する研究が行われている。本研究では酸化チタン光触媒の合成にあたり粒子形態や比表面積、結晶性に加え、Tiの化学状態等についても検討することによって、酸化チタンの微細構造と光触媒活性の相関性を検討し、有害物質を高速分解する超高性能光触媒の創製を目指すものである。 平成18年度は、酸化チタン光触媒の合成条件について検討を行うとともに、光触媒活性をはじめとする各種物性評価を行った。 酸化チタン光触媒の合成は、ジオールにチタンアルコキシドを投入してチタンジオレートを生成、これを熱分解して調製した。その結果、ジオールの種類によって紫外線照射下におけるアセトアルデヒド分解性能に変化が見られた。中でも、1,3-ブタンジオールについては最も光触媒活性が高いことがわかった。1,3-ブタンジオールを用いた酸化チタンは、電子顕微鏡で角柱の粒子構造が観察され、他の溶媒から得られた試料よりも高い比表面積を示した。また、昇温脱離法によって水の脱離挙動を測定したところ、他の酸化チタンよりも低温側に大きなピークが観察された。さらに、様々な溶媒から調製した酸化チタンの拡散反射によるUV-Vis測定を行ったところ、酸化チタン合成に用いる溶媒の種類によって吸収端が変化しており、光触媒活性と相関性が見られた。 平成19年度は、引き続き酸化チタン合成方法の検討による高性能光触媒の調製を目指す他、吸着情報やTi微細構造について検討を行う予定である。
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