2006 Fiscal Year Annual Research Report
ワンショット位相シフト法を用いた低コヒーレントディジタルホログラフィの開発
Project/Area Number |
18560035
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
野村 孝徳 和歌山大学, システム工学部, 准教授 (80222206)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沼田 卓久 和歌山大学, システム工学部, 教授 (80135673)
似内 映之 和歌山大学, システム工学部, 助教 (00304189)
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Keywords | ディジタルホログラフィ / 低コヒーレント干渉 / 形状計測 |
Research Abstract |
今年度は波面分割位相シフト法によるワンショット撮影の実現よりも低コヒーレント光源を用いたディジタルホログラフィ技術の確立に重点を置いて研究を行った. まず,低コヒーレント光源であるスーパールミネッセンスダイオードを用いたマイケルソン干渉計型の光学系によりフレネルディジタルホログラムを撮影し,物体光と参照光の光路差が光源のコヒーレンス長以内であるときに限り物体像が再生されることを実験的に確認した.参照光側の平面ミラーを走査することにより光路長の異なるディジタルホログラムが得られ,それらから光路長の異なる再生像を多数(これらを再生像群と呼ぶことにする)得ることに成功した. 次に再生像群を用いて物体の形状や反射特性を測定した.物体光と参照光の光路差がコヒーレンス長以内であるときの再生像の輝度はそうでないときと比べて明るいと考えられるため,輝度が最大となる画像を再生像群から特定することにより,高さ情報を求めることができる.物体の形状は2次元の分布をもっているため,輝度が最大となる画像は空間的な位置(画素)によって異なる.そこで画素ごとに輝度が最大となる画像を特定することによって高さ分布(形状)を得ることができる.反射特性は次のようにして求めた.形状を求める際に得られた輝度が最大となる画像の輝度が反射特性を反映していると考えられる.そこで画素ごとの最大輝度を合成し,物体の反射特性を求めた.以上の手法をいくつかの硬貨に対して適用し,形状および反射特性が得られることを示した.形状計測についてはレーザー変位計を用いた計測結果と比較し,良好な結果が得られていることを確認している.
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Research Products
(4 results)