2007 Fiscal Year Annual Research Report
ビーム不安定性制御による電子蓄積リングの安定なハイパワーテラヘルツ光源化
Project/Area Number |
18560046
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
庄司 善彦 University of Hyogo, 高度産業化学技術研究所, 准教授 (90196585)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 俊晴 京都大学, 原子炉実験所, 助教 (00273532)
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Keywords | テラヘルツ / コヒーレント光 / 放射光 / 加速器 / 電子シンクロトロン / 蓄積リング |
Research Abstract |
兵庫県立大学ニュースバルに於いて、バーストコヒーレント放射(CSR)の時間構造を調べた。単バンチビームで、3mA以上蓄積するとコヒーレント光と考えられる放射が観測できた。検出には時間分解能が高く、従ってS/Nが良いショットキーダイオードを用いた。低電流では約300Hzで準周期的なバーストが起き、20mA以上の蓄積電流ではそれが薄まり、カオス的な放射に変化する。この時間構造はRF加速電圧などの条件で変る。低いRF電圧では300Hzの準周期は遅くなり、高い電圧では準周期は現れにくくなる。 定量評価の為に、検出器のキャリブレーションを行った。ピコ秒オーダーの高速信号をナノ秒の帯域で検出するという特殊性から、CSRバースト自身を用いた較正方法を考案して、非線形性の補正を行った。であるため、 バーストCSRは短時間では制御困難であるが、10ms程度で時間平均を取ればそのばらつきは小さくなり、イメージングなどの利用に耐えうると考えられる。このばらつきは、RF加速電圧やモーメンタムコンパクションファクターを変えても、改善されなかった。一方、シンクロトロン振動数の2倍の振動数でRF位相に変調をかけることは効果があり、0.1msの時間スケールの放射パワーのばらつきが改善される事を示した。
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Research Products
(1 results)