2007 Fiscal Year Annual Research Report
非弾性衝突モデルの構築と解離・再結合を伴う希薄気体の輸送係数特性の解明
Project/Area Number |
18560157
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
松本 裕昭 Yokohama National University, 工学研究院, 准教授 (10251753)
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Keywords | 分子流体力学 / 希薄気体 |
Research Abstract |
1)昨年に引き続き二原子分子の回転モードを表現する非弾性衝突モデルの構築を行った.本年度は非弾性衝突断面積の更なる最適化を行った.二原子分子をRigid Rotorと仮定し,分子間衝突をClassical Trajectory計算により解析する技法をWang-Chang-Uhlenbeck(WCU)理論に適用し,窒素気体の回転衝突数を計算した.得られた回転衝突数と実験による回転衝突数を基礎とし,更に衝撃波の内部構造と球状に膨張する自由噴流の実験値を再現するように,回転非弾性衝突断面積の最適化を行った.得られた断面積を中空円柱周りの超音速流れの解析に適用し,密度分布の実験値と詳細に比較することにより,モデルの性能を検討した. 2)二原子分子の振動モードを表現する非弾性衝突モデルの構築 昨年度構築した二原子分子の振動モードを表現する遷移断面積について,WCU理論により輸送係数,緩和時間を計算しこれらを実験値並びに理論値と詳細に比較検討することによりモデルの最適化を行い,今後のモデルの性能の検証基盤を築いた. 3)二原子分子の解離・再結合を表現する非弾性衝突モデルの構築 モデルを検証するため,解離と再結合が生じている一様気体中の緩和過程のMaster Relaxation Equationを構築し,緩和過程における気体分子と原子の分布状況を解析し始めた.今後,DSMCの解析結果と詳細に検討する予定である.また,Couette流れの解析,Fourier問題の解析を行い,輸送係数特性を検証しつつある.
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