2006 Fiscal Year Annual Research Report
弾性支持されたローラによって高速搬送される柔軟体に生じる動的非線形挙動の解明
Project/Area Number |
18560235
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
小林 信之 青山学院大学, 理工学部, 教授 (70276020)
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Keywords | 機械力学・制御 / 移動柔軟体 / 接触問題 / 自励振動 / 送り系 |
Research Abstract |
【力学モデルの構築・シミュレーション】 1.柔軟体の定式化 ANCFと解析解から求まる新しいモード合成法の計算効率を向上するための、数値計算法について検討を行った。その結果、従来の方法より若干の効率向上が見られた。ANCFを用いた柔軟移動体がローラーを通過する場合の運動方程式の構築を行い、予備的なシミュレーションを行った。その結果、ある程度で自励的な振動の成長が柔軟体に起きる結果を得た。 2.多点接触問題の定式化 柔軟体の多点接触問題をノンスムースダイナミクスとして定式化するため,代表的柔軟構造物であるコンテナクレーンを対象に定式化と数値シミュレーションを行つた。その結果,コンテナクレーンの柔軟な脚と基礎の間の接触と浮き上がり、スリップとステックに関して加速度レベルのUnilateral contactとして柔軟体の多点接触問題を定式化することができることを明らかにした。なお、本定式化では、動摩擦係数を速度依存性の関数で与えることができることも確認した。また、振動台を用いた模型実験により、提案した定式化がロッキングとスリップが連成した柔軟体の振動応答を良くシミュレートできていることを示した。なお、この成果は、日本機械学会Journalに投稿した。今後、移動体の接触問題に適用していく。 【実験装置の改造と実験】 既存の実験装置に送りローラーおよび架台を取り付けるための設計製作を行い、ローラー駆動用のモータの取り付けと駆動用プログラム作成とデータ収集用プログラムの改良を行った。そして、柔軟体の搬送実験の予備試験を行った。その結果、対になっている2つの送りローラー問のがたが実験精度に影響を与える問題点が明らかになり、来年度の検討課題となった。
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