2007 Fiscal Year Annual Research Report
高イオン導電性ゲル電解質で構成された色素増感太陽電池素子の高効率・長寿命化
Project/Area Number |
18560322
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Research Institution | Nara National College of Technology |
Principal Investigator |
京兼 純 Nara National College of Technology, 電気工学科, 教授 (50043469)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片倉 勝己 独立行政法人国立高等専門学校機構奈良工業高等専門学校, 物質化学工学科, 教授 (80169466)
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Keywords | 色素増感太陽電池 / イオン性液体 / ゲル電解質 / フッ素系オリゴマー / 逆電子移動反応 / ピリジン / ミクロ相分離構造 |
Research Abstract |
本研究は2名の代表者と分担社により,高イオン導電性ゲル電解質で構成された色素増感太陽電池素子(DSC素子)の高効率・長寿命化に向けたもので,平成19年度は特に逆電子移動反応に着目し,変換効率の向上を目指したものであり、得られた結果は以下の通りである。 1.本年は、逆電子移動反応を抑制する手段として、ピリジンを添加した新規ゲル電解質を作成した。 2.ピリジンは溶媒をゲル化する前に添加した方が、ゲル電解質のイオン導電率は向上した。得られたイオン導電率は、6.6×10^<-2>[S/cm]であった。 3.ゲル電解質として用いたイオン性液体は、イミダゾール形(Mi-3)よりもピラゾール系(Mp-3)を使用した方が、DSC素子の特性が向上することが分かった。 4.DSC素子の特性向上は、電解質に添加したピリジンとMp-3がフルオロアルキル基の分子鎖中で、オリゴマーとの相互作用によってミクロ相分離構造が形成されたものとして捉えている。 5.ピリジン添加型ゲル電解質は、溶媒として用いたDMSOとMp-3の混合比に著しく依存し、DMSOとMp-3の混合比が9:1の時に最も良い特性が得られた。 6.平成19年度に得られた色素増感太陽電池素子の諸特性は、開放電圧Voc=0.6[V],短絡電流Isc=5.8[mA],FF=0.55,変換効率η=4.0[%]であった。 7.変換効率は、平成18年度に比べ1.6倍強程度向上したことが明らかとなり、ピリジンによる逆電子移動反応が抑制できたものと考えている。
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Research Products
(4 results)