2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18560344
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
本田 徹 工学院大学, 工学部, 教授 (20251671)
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Keywords | 窒化物半導体 / GaN / 半導体 / 発光素子 / 面発光 / 集積 / ディスプレイ / 分子線エピタキシー |
Research Abstract |
化合物原料分子線堆積法(CS-MBD)により低温堆積したAl基板上GaNの紫外発光エレクトロルミネッセンス素子の製作と3原色発光蛍光体を利用したRGB発光画素の検討および、GaN系集積型紫外発光素子の製作検討を行った。 第1に、GaN系紫外発光薄膜型エレクトロルミネッセンス素子(TF-ELD)の光出力を向上させるために発光層であるGaN薄膜のCS-MBDにおける分子線条件について検討を行った。Al基板に堆積させるため、低温堆積が不可欠であるが、この際に薄膜中に含まれる過剰なGaの低減を行うために分子線発生に必要なGaNセル温度についての検討を行い、比較的低いセル温度で堆積を行うと余剰なGaを低減できることを確認した。また、Al基板上にGaN系TF-ELDの製作を行った。さらに、3原色蛍光体(赤、緑、青)(RGB)酸化物蛍光体との組み合わせによる三原色発光画素について輝度を推定し、平面型ディスプレイ(FPD)への応用における問題点を検討した。この結果、低温堆積GaN薄膜を用いた紫外EL素子の電圧印可動作時、発光ピーク波長370nmを実現し、RGB蛍光体励起が可能なことがわかった。さらに、GaN薄膜を利用した紫外EL素子を励起限としたRGB発光画素の製作およびその光出力について検討を行った。この結果、RGB蛍光体(赤、緑、青)の輝度は、それぞれ、3.2,7.9および10.9kcd/m^2と推定された。これは、小型高輝度平面型ディスプレイを実現できる可能性を示している。 第2に、有機金属気相成長法により製作した窒化ガリウム(GaN)薄膜を利用し、集積型紫外発光ダイオードの提案およびその構造の製作を行った。ショットキー型並びに金属・酸化物・半導体接触型(MOS)発光ダイオードについての提案を行っている。単純な構造であるn-GaN層と金属のみで構成されたショットキー型LED(ST-LEDs : Schottky-type LEDs)およびMOS-LEDsの製作を行った。MOS-LEDsは、ST-LEDsと比較して電極における光吸収を抑えることが可能なため、高い量子効率が期待できることがわかった。発光機構などについてH19年度に検討する。
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Research Products
(6 results)