2007 Fiscal Year Annual Research Report
センサネットワークの多端子情報理論と決定理論によるモデル化と最適化
Project/Area Number |
18560391
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
松嶋 敏泰 Waseda University, 理工学術院, 教授 (30219430)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平澤 茂一 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (30147946)
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Keywords | 情報理論 / センサーネットワーク / 多端子情報理論 / 事後確率計算 / 統計的決定理論 |
Research Abstract |
近年、ネットワーク上の分散情報を処理する問題について多くの研究が行われている.例えば、センサネットワークでは、分散し配置されたセンサー等によって集められた多様な情報をネットワーク経由で伝送し、それらを統合することで何らかの決定や制御を行う.本研究ではセンサネットワークを含むネットワーク分散処理における基礎的な理論研究を中心に、大きく次の2つのステップで研究を行い、それぞれのステップを研究の目的としていた. (1)ネットワーク上に分散した情報の伝送と決定・制御に関する多端子情報理論と統計的決定理論を用いた基礎モデルを構築し、構築したモデル上で各問題の目的に応じた評価関数を定義し、最適解や理論的性能限界についての定式化を行う. (2)定式化した最適解またはその近似解を実現するアルゴリズムをグラフ上のメッセージ伝播アルゴリズム等を用いて設計し、その性能や計算量の評価を解析的・実験的に行う. 今年度においては、(1)のステップに対応するものとして、一対一の通信路において盗聴者が存在するモデルにおいて誤りなくかつ安全に通信が行えるときの符号化効率の限界値を計算するアルゴリズムを導出した.また、多対多の通信路を扱うネットワーク符号化の問題においても、ネットワーク内の通信路を盗聴し、さらにはその通信路を流れる情報を改ざんする攻撃者が存在する問題をモデル化し、そのような状況で安全に通信を行うことが出来る符号化効率の限界を導出した. (2)のステップに対応するものとして、前年度に引き続き、記憶を有する通信路モデル、帰還通信路を有する通信路モデル、符号分割多重アクセス通信路モデルのそれぞれに対して、確率伝搬アルゴリズムを適用し、その性能を解析的・実験的に行った.
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Research Products
(21 results)
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[Presentation]2007
Author(s)
小林 学, 松嶋 敏泰, 平澤 茂一
Organizer
第30回情報理論とその応用シンポジウム
Place of Presentation
三重
Year and Date
20071100
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