2007 Fiscal Year Annual Research Report
MEMSとリアルタイムモニタリングによる橋梁維持管理システムの開発
Project/Area Number |
18560467
|
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
奥松 俊博 Nagasaki University, 工学部, 助手 (30346928)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡林 隆敏 長崎大学, 工学部, 教授 (90039686)
永田 正美 長崎大学, 工学部, 技術職員 (90419622)
|
Keywords | 維持管理 / 橋梁構造物 / 遠隔監視 / 動態観測 / MEMS |
Research Abstract |
本研究は、高精度振動特性推定法による橋梁構造物の健全度診断とリアルタイムモニタリングの確立を目指したものである。最終年度(H19年度)は、移動体通信による可搬型動態観測・データ転送システムを用いて、実現場対応型のシステムへと更新することを目的とした。橋梁動特性や温度などの各種データの統合、高機能携帯端末による遠隔モニタリングにより、橋梁維持管理のためのユビキタス環境の構築を行なった。一方で、本研究で開発したシステムを実橋梁長期モニタリングに適用し、橋梁健全度診断を行うための基礎データの蓄積、すなわち気温等の環境変動に伴う、橋梁振動特性の年間変化を明らかにした。以下に本年度の研究実績を示す。 (1)計測システムの開発:小型センサ(MEMSセンサの適用)を導入し、より可搬性のあるシステムとした。これにより、多点計測を実施する場合の有効性を確認した。その一方で橋梁構造物の健全度診断を行なうためには、長期モニタリングが必要となるため、現状では電源供給等に問題があることを認識した。よって本研究期間内の実橋長期モニタリングを行なう上では、従来の加速度計を適用することとした。導入したMEMSセンサについては、社会構造物維持管理上、重要な位置づけを占めることから、今後は使用上の改善や適用法の検討を行なう。 (2)データ抽出等に関する検討:多機能携帯端末を利用したデータブラウジング、および実時間モニタリングシステムについて、膨大なデータから必要情報を効率的に抽出する方法について検討および処理ソフトの開発を行なった。さらに遠隔地の管理事務所において統合化した情報を効率的に閲覧するためのモニタリシグシステムを構築した。 (3)実橋梁長期モニタリングの実施:上記の開発したシステムにより、実橋梁(鋼ランガートラス橋:主経間150m)の長期遠隔振動モニタリング実験を行なった。固有振動数は季節的な温度変化により変化することを確認した。
|
Research Products
(8 results)