2007 Fiscal Year Annual Research Report
高次構造制御酸化物多孔体の生成メカニズム解明と触媒担体としての応用
Project/Area Number |
18560655
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
上野 俊吉 Osaka University, 産業科学研究所, 特任准教授 (60339801)
|
Keywords | セラミックス多孔体 / 高次構造制御 / 凝固 / 粒界ガラス相 / 不純物添加 |
Research Abstract |
セラミックス多孔体の高次構造制御技術に関して、本年度は多孔質構造を均質化する技術を確立するとともに、凝固過程においてIn-situに粒界ガラス相を凝固材中へ形成させる技術を開発した。粒界ガラス相を形成させることにより凝固材の圧縮強度が大幅に改善された。 今年度得られた主な成果を以下に示す。 1.凝固により気孔が形成される際の原料に含まれる不純物の影響を詳細に調べた結果、シリカは気孔率を増大させ得ること、カルシアは気孔の空間分布を均質化させ得ること、シリカとカルシアを同時に添加すると大きな気孔率で気孔が均質分布する多孔体が得られることを明らかにした。 2.カルシアとシリカを同時に添加すると、凝固の過程で粒界ガラス相が凝固材中に形成され、凝固材の圧縮特性が改善されることを明らかにした。 これらの結果は、原料に含まれる不純物により凝固材の多孔質構造および特性が大きく変化することを示す。不純物を意図的に原料へ添加することにより、多孔質構造および特性を制御することが可能となった。本年度の結果は、例えば水素ガスを用いずにセラミックス多孔体を凝固により製造するプロセスなど、新規多孔体の製造プロセス開発につながる。
|
Research Products
(14 results)