2007 Fiscal Year Annual Research Report
野生種の交雑によるブルーベリー果実の機能性改善と品種改良に関する研究
Project/Area Number |
18580036
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Research Institution | Kyushu Tokai University |
Principal Investigator |
小松 春喜 Kyushu Tokai University, 農学部, 教授 (60148971)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
國武 久登 宮崎大学, 農学部, 教授 (80289628)
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Keywords | ブルーベリー / スノキ属 / 野生種 / クロマメノキ / 倍加系統 / コルヒチン / 種間雑種 / 機能性 |
Research Abstract |
1.ブルーベリー栽培種と2種のスノキ属野生種間で正逆交雑を行った結果,ナツハゼあるいはシャシャンボを花粉親とした場合にはわずかながら着果したが,種子親とした場合には全く着果しなかった.着果した果実からは種子が得られたが,いずれも大粒種子はわずかであった.また,両野生種ともにHBあるいはSHBが種子親の場合に比べRBが種子親の場合に交雑親和性が高い傾向がみられた. 2.シャシャンボ2系統の培養系を確立した.両系統共に培養後の生存率は継代代数の増加に伴い安定する傾向がみられた.得られたシュートを用いてin vitroでコルヒチン処理を行ったが,四倍体シャシャンポを得るには至らなかった.また,クロマメノキ×プル-クロップより得られた雑種4系統(KB2,7,9,10)はいずれも五倍体であり,着果率が低いことが明らかになった.そこで倍加系統の作出を目的として試験管内コルヒチン処理を行い,KB7,9,10で十倍体系統を獲得することができた. 3.クロマメノキ×T100(KT13系統)の葉および花の形態は両親の中間の値を示すものが多かった.着果した6系統の果実の大きさを調査したところ,果実重も両親の問の値を示すものが多かったが,KT-2および同15では1.1gと栽培種のT100に近い値を示した,果実の成分分析の結果,KT-15を除く5系統は糖含量が低く,酸含量が高いクロマメノキに近い値を示したが,KT-15の果実は栽培種のT100と同様糖含量が高く,酸含量が低かった,また,KT-15果実の総ポリフェノール含量および抗酸化活性はT100および他のKT5系統に比べ高い値を示し,アントシアニン含量については,500mg/100gF.W.とクロマメノキに比べても有意に高かった.
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