2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18580190
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
森山 俊介 Kitasato University, 水産学部, 准教授 (50222352)
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Keywords | アワビ / 脳下垂体ホルモン / 分子進化 / 成長促進因子 / 成長促進因子受容体 / サケ成長ホルモン |
Research Abstract |
魚類から四肢動物まで脊椎動物の成長ホルモン、プロテクチンとソマトラクチンの分子進化に基づいて、成長ホルモン分子族の祖先遺伝子は、成長ホルモンであり、無脊椎動物に起源を有すると推定した。この仮説を基にして、サケ成長ホルモン抗体に対する免疫陽性細胞をエゾアワビの脳神経節に認めた。昨年度、エゾアワビ脳神経からにサケ成長ホルモン抗体に対して陽性反応有する分子量20kDaのタンパク質を精製し、アミノ末端の配列を明らかにした。本年度は、20kDaのタンパク質を構造を解析するとともに、成長促進因子受容体の探索を行なった 1.エゾアワビの成長促進因子の構造解析 エゾアワビの脳神経節(2g)200mMの酢酸アンモウウム(pH9.0)で抽出しその上清をゲル濾過および高性能液体クロマトグラフィーで精製した。その結果、サケ成長ホルモン抗体に対して免疫反応陽性を有する分子量,20 kDaのタンパク質を精製した。そその収量は40μgであった。このタンパク質のトリプシン消化フラグメントのアミノ酸配列を解析した。現在、得られたフラグメントペプチドの配列を基に作成したプライマーを用いたPCRにより、分子量20kDaのタンパク質cDNAのクローニングを行なっている。 2.エゾアワビの成長促進因子受容体の探索 エゾアワビ稚貝(殻長1cm)に10μgのサケ成長ホルモンを注射した結果、注射後、12時間目にエゾアワビの肝膵臓の一部に、サケ成長ホルモン抗体に対する免疫陽性反応が認められた。この組織から一本鎖cDNAを調製し、魚類の成長ホルモン受容体の構造比較を基にしたプライマーを用いたPCRにより、約250bpのcDNAを増幅した。現在、PCR増幅cDNAの塩基配列を解析している。
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Research Products
(3 results)