2007 Fiscal Year Annual Research Report
魚類コラーゲンの架橋形成機構の解明-リジン修飾酵素の構造と機能の特性
Project/Area Number |
18580209
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Research Institution | Fukui Prefectural University |
Principal Investigator |
横山 芳博 Fukui Prefectural University, 生物資源学部, 准教授 (90291814)
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Keywords | トラフグ / リジルオキシターゼ / コラーゲン / cDNA / LOX / LOXL |
Research Abstract |
これまで魚類コラーゲンの架橋に関する研究は少なく、その架橋形成機構は不明である。リジルオキシダーゼ(LOX)およびその関連タンパク質[LOX-like(LOXL)、LOXL2、LOXL3およびLOXL4]は、コラーゲンのリジンおよびヒドロキシリジン残基の酸化的脱アミノ反応を触媒することにより、コラーゲン分子間架橋形成の初発反応を担うと考えられている。本研究では、これまでに存在を確認した9つのLOXファミリー分子の発現特性の解明を目的とした。 RT-PCRによる発現解析を行ったところ、トラフグ成魚組織においては、fgLOX-33mRNAは普通筋、心臓、腸および鰾において、fgLOX-712mRNAは背鰭、脳、心臓、腸および鰾において、fgLOX-1010mRNAは鰓および鰾において発現した。また、fgLOX-228mRNAは背鰭を除く組織において、fgLOX-203、1201および149mRNAは用いたいずれの組織においても発現した。さらに、トラフグ初期胚発生過程においては、fgLOX-203、712、1201、228および149mRNAは3hpf以降、fgLOX-1010mRNAは48hpf以降、fgLOX-33mRNAは56hpf以降に発現した。、これらのことから、fgLOX-203、1201および149はトラフグ成魚各種組織および初期胚発生過程において構成的に発現することが明らかとなった。一方、用いたいずれのトラフグ成魚組織および初期胚発生過程においてもfgLOX-349および1116mRNAの発現を検出することができなかった。これらの結果は、fgLOX-349および1116はトラフグ成魚各種組織および初期胚発生過程において極めて発現レベルが低いことを示唆している。以上の結果より、トラフグLOXファミリー分子は生体内においてそれぞれ異なる機能を有することが強く示唆された。
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Research Products
(8 results)