2008 Fiscal Year Annual Research Report
魚類コラーゲンの架橋形成機構の解明ーリジン修飾酵素の構造と機能の特性
Project/Area Number |
18580209
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Research Institution | Fukui Prefectural University |
Principal Investigator |
横山 芳博 Fukui Prefectural University, 生物資源学部, 教授 (90291814)
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Keywords | トラフグ / リジルオキシターゼ / コラーゲン / cDNA / LOX / LOXL |
Research Abstract |
これまで魚類コラーゲンの架橋に関する研究は少なく、その架橋形成機構は不明である。リジルオキシダーゼ(LOX)およびその関連タンパク質[LOX-like(LOXL)、LOXL2、LOXL3およびLOXL4]は、コラーゲンのリジンおよびヒドロキシリジン残基の酸化的脱アミノ反応を触媒することにより、コラーゲン分子間架橋形成の初発反応を担うと考えられている。本研究では、3つの遺伝子(fg-LOX-33、203および1201)のトラフグ成魚組織を用いたノザンブロット分析、および、トラフグ初期胚を用いたwhole mount in situ hybridization(WISH)による発現解析を行い、各分子の機能を明らかにすることを目的とした。 これまでのRT-PCRによる発現解析の結果、fg-LOX-33は心臓および卵巣、fg-LOX-203および1201は背鰭、鰾、鯉、心臓、卵巣においてその発現を認めている。一方、RT-PCRの結果とは異なり、fg-LOX-33、203および1201のノザンブロット分析による発現解析では、いずれの成魚組織においてもシグナルを検出することはできなかった。より感度の高いRT-PCRによってのみシグナルが検出されたことから、トラフグ成魚各組織におけるfg-LOX-33、203および1201の発現レベルはかなり低いことが明らかとなった。また、WISHによる初期胚における発現解析の結果、いずれのステージにおいてもfg-LOX-203および1201mRNAのシグナルを検出することはできなかった。一方、fg-LOX-33は、72hpf初期胚の体節、脊索および底板において特異一的に発現しており、それらの器官の結合組織形成に深く関与していることが示された。
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Research Products
(6 results)