2006 Fiscal Year Annual Research Report
農産物購買行動時の消費者の意思決定過程に関する研究
Project/Area Number |
18580237
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
梅本 雅 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 中央農業総合研究センター・農業経営研究チーム, チーム長 (20370520)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大浦 裕二 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 中央農業総合研究センター・マーケティング研究チーム, 主任研究員 (80355479)
山本 淳子 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 中央農業総合研究センター・農業経営研究チーム, 主任研究員 (00355471)
清野 誠喜 宮城大学, 食産業学部, 助教授 (90225095)
櫻井 清一 国立大学法人千葉大学, 園芸学部, 助教授 (60334174)
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Keywords | 農業経済学 / 農林水産物 / 意思決定 |
Research Abstract |
消費者の購買行動の特質を把握するために、(1)JAの店舗的性格を持つ秋田県大館市のA農産物直売所、(2)観光地型の特色を持つ滋賀県米原市のB農産物直売所、(3)地域スーパーである東京都府中市のCスーパーにおいて、それぞれ約20名の消費者モニターを対象にアイカメラとプロトコル法を併用した購買行動調査を実施した。そして、分析データとして、(1)アイカメラによる視点軌跡(品目別属性別の滞留場所、滞留時間、視点移動パターン)、(2)発話記録(発話された属性、想起された項目、発話順序、思考パターン)、(3)記憶状況(商品別属性別記憶状況)、(4)計画・非計画購買の区分、(5)被験者の属性、意識を収集した。 視点移動の意味付けと、消費者の考慮属性を把握するために、被験者が購入した品目に関する記憶の状況を確認した。その結果、この店舗における消費者行動の特性として、被験者が記憶している属性数は限られており、特定の属性が満足基準を満たしているかを確認するという、いわゆるフィルタリング型の商品選好が行われていると考えられる。 秋田県下の農産物直売所の購買行動調査から、(1)モニターの視点は多くが商品陳列台にあり、商品の位置としてより多くの注視を得る構造になっていない、(2)視点は、POPにはほとんど行かず、価格と、商品そのもの(品質)に向けられている、(3)生産者名に注目する者はなく、生産者そのものが商品価値を持ってはいない、(4)在庫、及び調理メニューと関連させて商品選好を行っている者が多い、(5)買物中に何かを思い出して買ったという発話が多く、想起型の情報提供はかなり効果を持つと言える、等の点が明らかとなった。
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Research Products
(3 results)