2007 Fiscal Year Annual Research Report
火山灰土を主とする粘性土の分散凝集特性・物理性から見た粘土鉱物種と有機物の機能
Project/Area Number |
18580239
|
Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
軽部 重太郎 Ibaraki University, 農学部, 教授 (10007768)
|
Keywords | イモゴライト / 分散凝集 / 荷電特性 / 撥水性 / 有機物 / 接触角 |
Research Abstract |
イモゴライトを異種の粘土に混合して、その分散凝集特性を電子顕微鏡を利用して調べたところ、アルカリ性で、イモゴライトは負電荷が卓越するこれらの粘土に常に貼り付いて試料を凝集させた。このような現象は、アルカリ性でイモゴライトの外表面が電気的に中性になる場合にのみ起こると考えて、そのメカニズムをガウスの法則を用いて考察した。その結果、アルカリ性で、イモゴライトの内表面に発現した負電荷の電場の強さは、外表面では大きく低下し、そのため対イオンが内部間隙に入って内表面の電荷を埋め、外表面での負電荷の影響は一層弱くなるとして、外表面が電気的に中性になる理由を考察した。 土の撥水性の特徴を、モデル砂質土を用いた室内実験で詳細に調べた。その結果、土の撥水性には疎水性有機物が重要な役割をもつこと、含水比が土の撥水性に大きな影響を及ぼすことおよびその特徴、粘土が、その種類と過去の乾湿履歴によって異なる影響を及ぼすこととその理由について新たな知見を得た。また、土の接触角の3つの測定法(毛管上昇法、エタノール濃度法、静止水滴法)について比較検討し、静止水滴法が最も広い範囲の接触角に適応できることを確認した上で、その結果を用いて水滴侵入時間との関係を明らかにした。さらに、相対湿度が土の撥水性に影響を及ぼすことを調べ、その理由を考察した。親水性有機物と疎水性有機物の機能についても、その特徴を調べて理由を考察した。
|
Research Products
(6 results)