2007 Fiscal Year Annual Research Report
切り花リンドウ採花適期の評価手法および受粉蕾の非破壊的計測手法の開発に関する研究
Project/Area Number |
18580258
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
庄野 浩資 Iwate University, 農学部, 准教授 (90235721)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 純一 岩手大学, 農学部, 准教授 (80133908)
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Keywords | 画像計測 / リモートセンシング / 生長解析 / 高精度農法 / リンドウ |
Research Abstract |
岩手県を代表する花卉作物であるリンドウの栽培および収穫方法は、手作業と勘による古典的農法に頼るのが現状であり、今後の需要増に応えるためには、その近代化が必要不可欠となる。特に、市場で高評価を得る個体を出荷するためには、急速に劣化して美観を損ねる受粉花を早期に検出し、可能な限り摘花することが必要となるが、現状では、その検出は外観の主観的な観察に頼らざるを得ない。しかし一般に、受粉して間もない早期の受粉花(以下、老花)と受粉直前の花(以下、若花)の間にはほとんど外観上の違いは認められないため、結果としてその検出精度は不十分と言わざるを得ない。そこで本研究では、老花の早期検出手法の開発を最終目的とし、花弁部における可視・近赤外分光反射特性を検討した結果、700nm〜850nmの波長域において老花の反射率が若花よりも顕著に低く、特に720nm付近において両者の差が最大となり、有意水準1%以下の高い有意差が生じることを確認した。ここで、特筆すべき点は、当該波長域が市販のビデオカメラなどに使用されるCCD撮像素子の受光感度域にある点である。そこで本研究では、安価なビデオカメラに当該波長域のバンドパスフィルタを装着して撮影した画像において、両者の違いを認識することが可能か否がを検討し、十分に可能であることを確認した。その際、鮮度の判定を従前の老花と若花の2段階選別ではなく、さらに細かな鮮度の評価も可能であることが確認され、本研究の成果は、さらに精細な鮮度、すなわち品質管理への展開が十分期待できると考えられる。
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Research Products
(2 results)