2006 Fiscal Year Annual Research Report
果樹園を対象とした潅水制御のためのセンサネットワークの開発
Project/Area Number |
18580260
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
内尾 文隆 和歌山大学, システム情報学センター, 教授 (90185017)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀧 寛和 和歌山大学, システム情報学センター, 教授 (10304180)
三輪 昌史 和歌山大学, システム情報学センター, 助手 (40283957)
井口 信和 近畿大学, 理工学部, 助教授 (50351565)
伊藤 良栄 三重大学, 生物資源学部, 助手 (30232490)
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Keywords | センサネット / 潅水制御 / アドホックネット |
Research Abstract |
平成18年度は和歌山県農業大学校の実験圃場を用いて、次の4点について研究を行った。 1.1-Wireを用いたセンサネットシステムの開発 従来のセンサネットシステムは無線を用いた超小型ノードを配置する事が主流であったが、果樹圃場では無線を用いるよりも局所的には有線を用いたほうが電力消費の観点および安定性の面から有利である。本システムでは1-Wireネットワークを用いることで、20m四方程度の圃場モニタリングが安定して行えることを示した。 2.日照量予測による省電力制御 太陽電池と蓄電池を用いた自立型センサの場合、夜間のセンシング時にバッテリを消費しながら動作する。しかしバッテリ残量が十分で無い場合、センシング間隔を間引く等省電力動作が必要である。本手法ではバッテリ残量と3日間の充電量を予測することで、動作間隔を可変にする手法を提案し、バッテリ残量のみの手法よりもセンシング間隔が細かく計測できる事を示した。 3.バッテリ残量とスループットを考慮した経路制御方式 通常アドホックネットワークではパケット中継時に電力を消費する。したがって、ネットワークの中心に近いノードほど、他のノードのパケット転送により電力が消費され、動作を停止する。従来は、バッテリ残量の多い経路を中継させバッテリ残量の温存を図っていた。しかし、この手法では中継段数が増え、スループットも低下する。本課題では、パケットの優先権を用いることで、優先権の高いパケットと低いパケットで経路を変更し、スループットとバッテリ残量のバランスを取りながら通信する手法を開発、実装した。 4.センサ情報を用いた潅水支援システムの試作 センシング情報を集約、分析するためにWeb2.0を用いた潅水支援システムの試作を行った。圃場マップにSVGを用いることで、センサ情報の取得、分析が直感的に行える事を示した。
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Research Products
(4 results)