2007 Fiscal Year Annual Research Report
リラキシン様蛋白で受精能獲得を誘起した豚精子のタンパクチロシンリン酸化機構の解明
Project/Area Number |
18580280
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
高坂 哲也 Shizuoka University, 農学部, 教授 (10186611)
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Keywords | リラキシン / 精巣 / 精子 / 受精能獲得 / リン酸化 |
Research Abstract |
研究代表者によりブタ精液中で発見されたリラキシン蛋白である。今年度は,本蛋白により高生存率かつ高効率で受精能獲得を誘起したブタ精子におけるタンパクチロシンリン酸化標的基質分子の遺伝子工学的作製とその精子細胞内における局在について解析を行い,以下の知見を得た。 1.リラキシン蛋白により高生存率かつ高効率で受精能獲得を誘起したブタ精子におけるタンパクチロシンリン酸化標的基質分子の遺伝子工学的作製 昨年の成果を基に,分子量30kDaのチロシンリン酸化標的基質分子のcDNAクローンを鋳型として,翻訳領域をPCRで増幅させた。増幅断片に塩基欠損や置換のないことを確認した後,pMALC2プラスミドに導入して発現ベクターを構築した。37℃で培養し,培養液中へMBP(マルトース結合蛋白)との融合蛋白としてチロシンリン酸化分子を発現さ,アミロースカラムクロマトグラフィーで目的蛋白を分離し,さらに逆相HPLCで一本のシングルピークとして単離した。本蛋白の純度はSDS-PAGEでも一本のバンドとして認められ満足な結果を得た。 2.タンパクチロシンリン酸化の標的分子の特異抗体作製と精子における局在解析 上記で作製した標的基質分子の組換え体を抗原としてウサギに免疫しELISA法による抗体価を調べ,特異性をクタロニー法とWestern blot法で評価した。複数頭のウサギに免疫処理を施し,抗体作製にかなりの苦戦をしたが,最終的にリラキシン蛋白暴露処理精子の抽出液中の30kDaの基質分子のみを特異的に認識する抗体を得ることができた。この抗体を用いて光学顕微鏡レベルで精子のタンパクチロシンリン酸化部位を調べたところ,精子先体と中片部に局在していることを見出した。
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Research Products
(3 results)