2007 Fiscal Year Annual Research Report
鶏伝染性ファブリキウス嚢病ウイルス病原性関連因子の分子病態発現機構に関する研究
Project/Area Number |
18580308
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
山口 剛士 Tottori University, 農学部, 教授 (70210367)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福士 秀人 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (10156763)
大屋 賢司 岐阜大学, 応用生物科学部, 助教 (50402219)
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Keywords | 伝染性ファブリキウス嚢病 / IBDV / 病原性 / VP5 |
Research Abstract |
伝染性ファブリキウス嚢病ウイルス(IBDV)において,病原性との関連が推察されている非構造タンパク質VP5について,致死的病原株由来VP5と非致死的病原株由来VP5を鶏線維芽細胞においてGFPと共発現した。非致死的病原株由来VP5発現細胞でのGFP蛍光強度はGFP単独発現対照と同様であったが,致死的病原株由来VP5発現細胞ではGFPの蛍光強度が有意に低いことを見出した。VP5は感染細胞膜に蓄積し,細胞膜の破壊に関与することが推察されている。そこで,VP5の膜移行を阻害したところ,蛍光強度の相違は観察されなかった。また,蛍光強度が減弱した細胞では細胞内GFP量が減少していることを見出し,VP5の細胞膜への蓄積による障害でGFPが細胞外に漏出した可能性が推察された。以上のことから,病原性の異なる株に由来する各VP5は,膜障害性の異なる可能性が示唆された。次に,VP5の膜局在を決定するアミノ酸領域を検索した。VP5中央には疎水性アミノ酸の連続する領域があり,膜移行への関与が推察されていたが,VP5の膜移行にこの疎水領域は関与せず,C末端側アミノ酸の関与が明らかになった。また,IBDV感染初期においてVP5が感染細胞のオートファゴゾームへの局在を明らかにした。致死的病原株と非致死的病原株感染細胞のマイクロアレイ解析では,感染12時間後の測定でIFNαの発現量上昇の傾向が認められたが,株間で明確な差は認められなかった。
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Research Products
(4 results)