2006 Fiscal Year Annual Research Report
動脈硬化モデル動物を用いた血管内皮細胞防御機構に関与するイオンチャネルの研究
Project/Area Number |
18590206
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
挾間 章博 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (60218394)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
勝田 新一郎 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (80285022)
山崎 将生 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (10192395)
三宅 将生 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (00381385)
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Keywords | 血管内皮細胞 / 動脈硬化 / 細胞障害 / イオンチャネル / 塩素イオン |
Research Abstract |
まず、血管内皮細胞を用いた生理学的・分子生物学的実験を行うために、正常ウサギ血管内皮細胞の培養技術の確立を行った。正常ウサギを安楽死させたあと大動脈を摘出し、種々の酵素条件により内皮細胞の分離を試みた。その結果、SIGMA社proteinase type XVI(0.1%)存在下で低温(4℃)12時間処理によりダメージの少ない内皮細胞を得ることができた。しかし、高脂血症自然発症ウサギ(KHCウサギ)においては、同様の処理を行っても、安定した細胞を得るに至っていない。KHCウサギの場合、大動脈には粥状硬化が形成されその結果、動脈硬化をきたしていることから、正常ウサギとは異なった酵素条件が必要であると考え条件検討を行っている。ウサギ血管内皮細胞の培養条件を検討するのと平行して、市販のヒト大動脈血管内皮細胞を用いて、障害を加えたときの細胞死のメカニズムを検討した。細胞膜イオン透過性を亢進させるイオノフォアamphotericin Bを細胞に投与し、さらに細胞外に蛍光色素を加え、イオン透過性亢進に起因する細胞膜ダメージにより細胞内へ取り込まれる蛍光色素を測定することにより細胞死を定量化するシステムをつくった。このシステムを用いて細胞障害のメカニズムを調べると、細胞外塩素イオンおよび細胞膜塩素イオンチャネルの細胞障害への関与が明らかとなった。また、現在、血管内皮細胞に対してsheer stressを定量的に与えるための装置を考案して完成をみたところである。
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