2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18590473
|
Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
黒田 範行 Tsurumi University, 歯学部, 助教 (50359915)
|
Keywords | 自己免疫疾患 / 糖尿病 / NODマウス |
Research Abstract |
私どもが樹立したAire欠損NODマウスでは、全例で生後7-8週頃から著明な生育障害(体重減少)を認め、20週齢を超えて生存するマウスはほとんど存在しない。病理学的な解析では、NODマウスの本来の病変部位である膵臓ラ氏島炎(insulitis)はほとんど観察されず、かわってラ氏島を取り巻く腺房(acinus)の著明な組織破壊が観察された。コントロール(Aire野生型)NODマウスでは生後20週齢までに糖尿病であると判定された個体が約6%存在したのに対して、Aire欠損NODマウスにおいては糖尿病と判定された個体は1匹も認められていない。しかしながらAire欠損NODマウスでは糖尿病の発症を判定しうる十分な生存期間が得られていないことを考慮すると、はたしてAire欠損NODマウスが本当に糖尿病の発症に対して抵抗性を獲得しているのか否かを他の実験系によって確認する必要がある。 そこでCyclophosphamide(CY)の投与による糖尿病誘発モデルの実験をおこなった。 CY投与により、ラ氏島炎から糖尿病への発症が著名に加速する事が知られているので、CYをマウス腹腔内に投与し血糖値の観察をおこなった。 コントロールNODマウスならびにAire^<+/->NODマウスにおいては10日目を過ぎた辺りから、そのほとんどにおいて糖尿病を発症したのに対し、Aire^<-/->NODマウスにおいては糖尿病を発症したものは一例もなかった。 これらのことよりAire欠損マウスにおいては糖尿病の発症に対して抵抗性を獲得している事が強く示唆された。
|
Research Products
(1 results)
-
[Journal Article] Targeted deletion of the murine corneodesmosin gene delineates its essential role in skin and hair physiology
Author(s)
Mitsuru Matsumoto, Yiqing Zhou, Shinji Matsuo, Hideki Nakanishi, Kenji Hirose, Hajimu Oura, Seiji Arase, Akemi Ishida-Yamamoto, Yoshimi Bando, Keisuke Izumi, Hiroshi Kiyonari, Naoko Oshima, Rika Nakayama, Akemi Matsushima, Fumiko Hirota, Yasuhiro Mouri, Noriyuki Kuroda, Shigetoshi Sano, and David D.
-
Journal Title
Proceedings of the National Academy of Sciences (in press)
Peer Reviewed