2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18590478
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | St.Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
清野 研一郎 St.Marianna University School of Medicine, 難病治療研究センター, 准教授 (20312845)
|
Keywords | NKT細胞 / 樹状細胞 / 細胞分化 |
Research Abstract |
NKT細胞は自然免疫と獲得免疫をつなぐ細胞として重要な位置を占めている。免疫制御におけるNKT細胞研究の今後の発展を考えた場合、NKT細胞の操作・移入により免疫寛容状態を人為的に誘導できるかどうかが重要なポイントである。またより強固で安全な免疫制御法を確立するためにはその際の分子メカニズムを詳細に知る必要がある。 本研究では、まずNKT細胞のサイトカインパターンの変化をもたらす因子の特定、メカニズムの解析を試みた。α-GalCerで頻回刺激したNKT細胞とナイーブなNKT細胞を用意し、そのクロマチンリモデリングについてChip assayにより解析した。その結果、IL-4/IL-13 (Th2)及びIFN-γ (Th1)のローカスはナイーブと刺激後でヒストンのアセチレーションに大きな違いは認められず、クロマチンレベルではない、おそらくシグナル伝達系の中でNKT細胞のサイトカイン産生パターンの変化が生じていることが推定された。 また、我々は以前NKT細胞が樹状細胞機能に影響を及ぼすことを見出している。そこで、ES細胞由来樹状細胞を作製し、これにNKT細胞を作用させた際の樹状細胞側の変化について検討した。まず、マウスES細胞を試験管内でOP9細胞とGM-CSFを用いて樹状細胞に分化させた。この細胞はCD11cやCD80/86を発現しており、樹状細胞の特徴を兼ね備えていた。この分化させた細胞にα-GalCerをパルスしNKT細胞と共培養した後、樹状細胞側の変化を見た。その結果、脾臓由来の樹状細胞の場合と異なり、MHC classII、CD40、CD80/86の発現変化(刺激により上昇し刺激を繰り返すと変化しにくくなる)は軽微にとどまっていた。また、サイトカインの産生(繰り返し刺激でIL-10優位となる)もごく少量しか見られなかった。
|
Research Products
(4 results)