2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18590532
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
野村 昌弘 徳島大学, 総合科学部, 教授 (00243684)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
糸崎 秀夫 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (70354298)
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Keywords | 心磁図 / current density map / myocardial infarction / 心筋虚血 / 虚血ベクトル |
Research Abstract |
電流と磁界との間には、密接な関係があるが、心磁図法は心起電力により作られる磁界を記録する方法であるが、電気と磁気は異なる物理的特性を有するため、心磁図法では心電図法で把握し難い心起電力情報を把握し得る可能性がある。今回、陳旧性心筋梗塞症における心室再分極相における心筋虚血ベクトルの検出に際して、心磁図法の有用性について検討した。 陳旧性心筋梗塞症(梗塞群;前壁梗塞15例および下壁梗塞10例)および健常例50例(健常群)について、心磁図を記録した。心磁図は、隣接する2点の磁界勾配から各誘導点の電流ベクトルを求めた。II誘導T波頂点の時相において、前胸部の電流分布のスプライン補間を行い、current density mapを作成して、心起電力について検討した。 正常群における電位図、磁界図およびcurrent density mapの検討では、心室再分極相においては、1つの電流dipoleを認めるのみであった。正常例では、全例についてcurrent densityは1個のみ認め、複数個みられた症例はなかった。一方、梗塞群の心室再分極相における電位図では、正常と同じ左下方に向かう1個の電流dipoleしか認めなかったが、磁界図およびcurrent density mapでは、2つの電流dipoleを認めた。梗塞群では心電図で異常を捉えられない電流dipoleを心磁図法のみで9例(36.0%)捉えられた。 心筋梗塞症の再分極波は、時間の経過とともに正常化することが、しばしばみられる。今回の検討では、心磁図の測定により、current density mapを検討することにより、梗塞例では、心電図に異常を認めない例においても、複数の電流が存在し、心筋虚血の残存を明らかにすることが可能と思われた。以上のとおり、心電図法で検出されない虚血ベクトルを心磁図法のみに検出でき、心磁図法の臨床的有用性が示唆された。
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Research Products
(3 results)