2007 Fiscal Year Annual Research Report
白血病関連転写因子TELのES細胞を用いた機能解析と新規結合蛋白の同定
Project/Area Number |
18591085
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
江口 真理子 Dokkyo Medical University, 医学部, 講師 (40420781)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山形 哲也 獨協医科大学, 医学部, 准教授 (30424047)
江口 峰斉 獨協医科大学, 医学部, 講師 (50420782)
牧 和宏 獨協医科大学, 医学部, 講師 (50337391)
佐々木 光 獨協医科大学, 医学部, 講師 (60282638)
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Keywords | TEL / ETV6 / 造血細胞分化 / ES細胞 |
Research Abstract |
TELが造血細胞の分化・増殖に与える影響についてES細胞の系を用いて検討を行った。野性型のES細胞をLeukemiainhibitory factor(LIF)除去条件下で血液細胞に分化させると、AML1、GATA1、GATA2、CD41などの血液細胞特異的な遺伝子は分化開始5日後頃から発現が認められるが、TEL遺伝子はそれらに先駆けて分化の極めて早期から発現しており、分化開始5〜6日後にかけて発現の増強が認められた。しかし分化開始7日目以降の赤芽球系に分化が進行したCD71陽性細胞ではTELの発現は急速に減弱していた。TELの血液分化に与える影響を詳細に検討するためにChicken β-actin(CAG)promoter下にEGFP-TEL融合蛋白を発現するベクターを作成、ES細胞に遺伝子導入して恒常的にEGFP-TELを発現するES細胞株を樹立した。CAG promoter下にTELを発現させたES細胞ではTELの発現量はコントロールの約5倍に増加しており、このES細胞を用いて同様に血液細胞への分化能を検討し、同時にTELの細胞内局在を検討した。TELはES細胞分化の初期から血液細胞への分化にともなって核内に局在していた。また血液への分化開始7日後にcolony assayにて分化能を検討するとTELを高発現したES細胞ではコントロールと比較してCFU-GEMMおよびBFU-Eの有意な増加が認められた。血液細胞分化をコントロールする遺伝子の発現を定量的PCRにて検討するとTELを高発現するES細胞では血液分化にともなうAML1の発現誘導が遅れることが分かった。
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Research Products
(2 results)