2006 Fiscal Year Annual Research Report
高磁場MRSを用いた脳内アミノ酸神経伝達物質動態による気分、不安障害の解明
Project/Area Number |
18591291
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
住谷 さつき 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 助手 (90346594)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 雅史 徳島大学, 医学部, 教授 (20228654)
上野 修一 徳島大学, 医学部, 教授 (80232768)
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Keywords | グルタミン酸 / GABA / MRS / 気分障害 / 不安障害 / OCD |
Research Abstract |
不安障害と気分障害の病態生理を解明することを目的に、3T MR装置を用いてプロトンMRSを撮像し、グルタミン酸、グルタミン、GABAといった脳内アミノ酸神経伝達物質動態の定量を行っている。我々は、平成19年3月までに強迫性障害患者20人(男性12人、女性8人)パニック障害患者12人(男性7人、女性5人)うつ病障害患者6人(女性6人)および健常対象者32人(男性22人、女性10人)の撮像を終了した。高磁場MR装置を用いたことにより、低磁場装置では一括して定量されていたグルタミン酸とグルタミンを分離して評価することができたことに加え、これまで不可能であった脳内GABA濃度の定量も可能であった。強迫性障害患者についてはその中間結果をまとめ、平成18年9月に名古屋で行われた第28回日本生物学的精神医学会でその成果を発表した(「3T proton MRSを用いたOCDの脳内代謝物の検討」)。また、患者に投与される抗不安薬の影響を検討するために、10人の健常男性にBenzodiazepine急性投与を行い、帯状回や基底核においてはその前後で脳内のアミノ酸神経伝達物質に変化がないという知見を得て論文化し現在投稿中である。また、双極性障害患者へ投与される炭酸リチウムの影響を検討するために、8人の健常男性を対象に炭酸リチウムの慢性投与を二週間行い、その前後において基底核のグルタミン酸が低下するという知見を得て論文化し現在投稿中である。また、不安障害、気分障害の患者においてはさらに被験者を増やし、定量された脳内アミノ酸神経伝達物質の濃度とそれぞれの疾患の臨床特徴や薬剤応答性との関連性の検討を同時に行っている。
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