2007 Fiscal Year Annual Research Report
膵島移植におけるノッチリガンドを用いた新たな免疫寛容誘導の開発
Project/Area Number |
18591414
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
副島 雄二 The University of Tokushima, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 非常勤講師 (30325526)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島田 光生 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (10216070)
安友 康二 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (30333511)
池本 哲也 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (20398019)
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Keywords | Notch / Jaeeed1 / Delta1 / 免疫抑制作用 |
Research Abstract |
NotchリガンドのひとつであるDeltaファミリーは免疫応答を正に制御していることが示されている。しかし、もう一つのNotchリガンドであるJaggedファミリーについては免疫応答における機能はほとんど明らかになっていない。これまでに我々は、Jagged1が免疫応答を負に制御しており、Tリンパ球を介して移植免疫においてドナー特異的低反応性を誘導できる可能性を示したが(平成18年度科研費実績報告書で報告)、それに加えてNotchリガンドの腫瘍免疫における役割についても検証を行った。 [方法]実験1.メラノーマ細胞(B16)にNotchシグナルを阻害するMam1-DN遺伝子を導入し、C57/B6マウスの皮下に接種した。腫瘍生着までの期間や浸潤経路、またMam1-DN導入によるNotchリガンド発現の変化を検討した。実験2.NotchリガンドによるDCやNK細胞の活性の変化を検討するために、Jagged2遺伝子とコントロール遺伝子を導入した骨髄腫瘍A20をそれぞれマウスに皮下接種した。 [結果]実験1.Mam1-DN群では対照群と比較して、腫瘍生着までの期間は延長する傾向があった。また、Mam1-DN群におけるNotchリガンド発現をFACs解析した結果、対照群と比較してDeltalの発現低下、Jagged1、Jagged2の発現上昇が認められた。(平成19年外科学会で発表)実験2Jagged2を導入したA20群では、コントロールと比較して腫瘍面積は縮小した。また、Jagged2遺伝子を導入することにより、IFN-_、GranzymeBの分泌が増加し、NK cellの活性化が認められた。(Proc Natl Acad Sci USA(2008)in press)以上から、Notchリガンドは移植免疫のみならず、腫瘍免疫においても関与が認められ、Notchリガンドを用いた移植におけるドナー特異的免疫拒絶反応の制御や、腫瘍に対する新規治療薬の開発に結びつく可能性が示唆された。
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Research Products
(5 results)