2006 Fiscal Year Annual Research Report
難治性肉腫および悪性中皮腫に対する標的遺伝子療法の開発
Project/Area Number |
18591651
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Research Institute, Osaka Medical Center for Cancer and Cardiovascular Disaeses |
Principal Investigator |
山村 倫子 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立成人病センター, 研究所, 主任研究員 (50342994)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 克仁 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立成人病センター, 研究所, 部長 (40211338)
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Keywords | 肉腫 / 悪性中皮腫 / ヘルペスウイルス / 遺伝子治療 |
Research Abstract |
ヒト平滑筋肉腫と悪性中皮腫の手術標本からそれぞれの細胞を分離し、SCIDマウスの胸腔内および腹腔内に移植し、複数の実験モデルを作成した。さらに腫瘍の腹膜播種モデルを作成するために、ヒト由来腹膜高転移性胃がん細胞株AZP7a株とNUGC-3P4T株に-CMVプロモーター-ODD-蛋白1-IRES-蛋白2-PolyA-プラスミドをトランスフェクションし、SCIDマウス腹腔内に移植した。ピモニダゾールと抗ピモニダゾール抗体およびHIF1α抗体を用いて腫瘍内の低酸素領域を免疫組織化学的に評価し、低酸素領域に一致して、腫瘍細胞核に目的の蛋白1が発現し、蛋白2が低酸素領域に無関係に移植した全ての腫瘍細胞で発現することを蛋白1,2に特異的なモノクローナル抗体を用いて明らかにした。 ヒト悪性中皮腫手術標本から樹立した培養細胞株とATCCから購入したヒト悪性中皮腫細胞株5クローンを用いて、Real-time PCR法で各クローンのカルポニンmRNAの発現を定量し、カルポニンプロモーターに依存して増殖する単純ヘルペスウイルス変異体d12.CALPΔRRのTitration Assayを行い、悪性中皮腫においてもカルポニンの発現量に応じて細胞内でウイルスが複製し、細胞傷害活性が得られることを明らかにした。また、細胞傷害のウイルス感染からの時間経過など培養細胞を用いて得られるin vitroの基盤的なデータを収集した。
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