2006 Fiscal Year Annual Research Report
循環ショックにおける肝臓の微小血管圧の測定法の確立
Project/Area Number |
18591730
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
芝本 利重 金沢医科大学, 医学部, 教授 (90178921)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
倉田 康孝 金沢医科大学, 医学部, 助教授 (00267725)
高野 博光 金沢医科大学, 医学部, 助手 (70410313)
|
Keywords | 肝微小血管圧 / ラット摘出灌流肝臓 / ミクロピペット法 / 血管閉塞法 / 肝類洞 / 肝循環 / アナフィラキシーショック |
Research Abstract |
初年度の本研究の目的は生体での循環ショックモデルの検討に先立ち、肝循環の制御がより容易である摘出灌流肝臓をもちいて血管閉塞法で測定される肝微小血管圧であるportal occlusion pressure(Ppo)とhepatic venous occlusion pressure(Phvo)が類洞の出入部圧を反映しているかミクロピペットで門脈細静脈と細肝静脈を直接穿刺して測定した圧と比較することであった。測定は基準状態での測定の後、灌流速度を変化させて血管圧を変化させたとき、および前類洞を収縮するノルエピネフリン投与時に行った。 当初、モルモットの肝臓を検討したが、測定の目標となる門脈細静脈あるいは細肝静脈が肝表面より深く走行しているためにミクロピッペットの穿刺が困難であり、中止を余儀なくされた。そこで、ラットにおいて検討したところ、幸い肝表面からの細肝静脈の穿刺が可能となり、ラット摘出灌流肝臓標本での検討を行った。 Maass-Morenoらのウサギでの報告(Am J Physiol.1995;269:H1922-1930)に従って血流の方向による門脈と肝静脈の分類を試みたが、観察した115例のすべてが、血球が血管の分枝部から幹へ流れるとされる細肝静脈であり、逆方向に流れるとされる門脈細静脈は見つからなかった。基準状態では、刺入した内径30〜50(42±5)μmの細肝静脈の血圧は血管閉塞法で同時に測定されたPhvoより高値であった。ノルエピネフリンを投与したときの両者の圧較差は減少する傾向が見られた。 なお、ミクロピペット法の導入のために種々の実験モデルで血管閉塞法での微小血管圧の測定も平行して行った。
|
Research Products
(4 results)