2006 Fiscal Year Annual Research Report
泌尿器癌の浸潤・転移におけるガレクチン-3の腫瘍制御機構の解明
Project/Area Number |
18591756
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
岡 夏生 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (40335790)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金山 博臣 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (10214446)
福森 知治 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 講師 (10314874)
高橋 正幸 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (50325255)
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Keywords | ガレクチン-3 / アポトーシス / TRAIL |
Research Abstract |
ガレクチン-3は多くの癌細胞で強発現が認められ、癌の浸潤・転移に重要なkey proteinであることが示唆されている。今回、われわれはreal-time PCRを利用して、humanの検体での原発巣および転移巣におけるガレクチン-3の発現を測定した。手術により得られた63例の腎細胞癌組織および51例の正常腎実質組織、また5種類のヒト腎癌細胞株からtotal RNAを抽出し、ガレクチン-3の発現をWestern blottingおよびreal-time PCR法で検討した。5種類のヒト腎癌細胞株すべてで、ガレクチン-3の高発現を認めた。またヒト腎細胞癌組織、特に淡明型腎細胞癌組織では、正常実質部分と比較して有意にガレクチン-3の発現が高かった(418.6+137.3 vs 66.7+13.5,p=0.019)。転移を有する症例では、癌組織のガレクチン-3の発現量と正常腎実質部分でのガレクチン-3の発現量の比が有意に高かった(p=0.035)。以上の知見より、ガレクチン-3はhumanの腎細胞癌患者において、転移の予測因子となりうる可能性が示唆された。次に、膀胱癌細胞株を用いてTRAIL誘導性アポトーシスにおけるPI3K/Akt pathwayの役割について検討を行った。RT4細胞株ではactive Aktの発現が低くTRAILに感受性を示したが、UM-UC-3やT24ではactive Aktの発現は高く、TRAILに抵抗性を示した。後者の細胞に部いてPI3K inhibitorsによるAktのdown regulationの結果、それらの抵抗性が減弱した。現在、前者の細胞にconstitutively active AktをtransfectionすることによるAktの活性およびTRAIL誘導性アポトーシスの抑制の有無について検討中である。
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Research Products
(5 results)