2006 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト腎癌に対する共刺激分子発現増強を介した化学免疫療法の新展開
Project/Area Number |
18591757
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
呉 秀賢 香川大学, 医学部, 助手 (10346645)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
筧 善行 香川大学, 医学部, 教授 (20214273)
乾 政志 香川大学, 医学部, 講師 (40314918)
田岡 利宜也 香川大学, 医学部, 助手 (10403784)
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Keywords | 共刺激分子 / 末梢血リンパ球 / 腫瘍浸潤リンパ球 / 腎癌細胞 / 抗癌剤 |
Research Abstract |
我々は平成18年度から「ヒト腎癌に対する共刺激分子発現増強を介した化学免疫療法の新展開」というテーマで科学研究費(基盤研究C)をいただき、難治性・進行性腎癌に対する新たな抗癌療法の開発研究を行った。腎癌株化細胞ACHNと初期腎癌培養細胞のアドリアマイシン処理により、末梢血リンパ球(PBL)、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)に対する感受性増強が認められた。低濃度のアドリアマイシン(0.1-1ug/ml)でACHN細胞を3-24時間処理したところ、腫瘍細胞に対するリンパ球の認識・結合において重要な役割を果たす共刺激分子Leukocyte function-associated antigen-3(LFA-3)、Intercellular adhesion molecule-1(ICAM-1)の発現が時間依存的に増強された。また、6症例の腎癌組織より作製した初期腎癌培養細胞においては、LFA-3はすべての症例で、ICAM-1は3例でアドリアマイシンによる発現増強が得られた。アドリアマイシン誘導体であるエピルビシンやテラルビシンによるLFA-3、ICAM-1の発現増強も認められた。さらに、腎癌細胞をアドリアマイシンで3時間処理後PBLとの結合が有意に増加された。これらの研究成果は2006年日本泌尿器科学学会で発表し、International Journal of Oncologyに投稿中である。
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Research Products
(2 results)