2007 Fiscal Year Annual Research Report
好酸球性副鼻腔炎やアスピリン喘息を伴う鼻茸における肥満細胞の新たな役割
Project/Area Number |
18591889
|
Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
RUBY Pawankar Nippon Medical School, 医学部, 准教授 (00287674)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
滝沢 竜太 日本医科大学, 医学部, 助教 (10271347)
小津 千佳 日本医科大学, 医学部, 助教 (20328785)
|
Keywords | AIA / AIAの鼻茸 / 肥満細胞 / FcεRI / MMP9 / IL-4,IL-13 |
Research Abstract |
AIAの病因は複雑であり十分解明されていない。そして多くの研究は上皮細胞や好酸球メディエーターに焦点が置かれている。肥満細胞は鼻茸組織中の炎症細胞のなかで主要なものであり、AIAの鼻茸でも特に多く認められる。本研究では我々が確立した鼻茸粘膜由来の肥満細胞株の培養システムを用いて、AIAに伴う鼻茸における肥満細胞の活性化メカニズムを解明し、さらに鼻茸組織で見られる組織変化における肥満細胞の役割を明らかにすることを目的とした。 鼻茸におけるCD34^+肥満細胞前駆細胞を、MACS sortingにて単離する。これをSCFとIL-6の存在下に96穴培養プレートでメチルセルロースを用いたcolony cultureを行い、鼻粘膜由来肥満細胞を培養した。 抗FcεRI抗体を用いて肥満細胞を刺激し、肥満細胞から分泌されるヒスタミン、トリプターゼ、IL-4,IL-5,TNF-alpha,IL-13、TGF-βをELISAにて測定し、ヒスタミン、トリプターゼ、IL-4,IL-5,TNF-alpha,IL-13の産生量が増加した。この様なIL-4,IL-13などの増加が鼻茸におけるIgEの産生、好酸球性炎症に関与している。 また鼻茸にMMP9(ゼラチナーゼ)が高く発現した。一方TIMP1,2,が僅かでした。肥満細胞や好酸球にはMMP9が発現した。鼻茸組織中のMMPとTIMPの蛋白量やmRNAを検討し、MMP9が増加した。一方TIMP1,2がわずかでした。この様にMMP9の増加とTIMP1,2が僅かである事が鼻茸の組織変化に関与する。現在StaphとLPSの刺激による影響を検討している。
|