2007 Fiscal Year Annual Research Report
RNA干渉を応用した角膜ヘルペスの新しい治療法の開発
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18591923
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
塩田 洋 The University of Tokushima, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (20035736)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江口 洋 徳島大学, 医学部歯学部付属病院, 講師 (30314868)
四宮 加容 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 講師 (80322262)
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Keywords | RNA干渉 / 単純ヘルペスウイルス / 角膜ヘルペス / DNAポリメレース / アシクロビル / carbocyclic oxetanocin G / trifluorothymidine |
Research Abstract |
角膜ヘルペスとは単純ヘルペスウイルス(HSV)の感染による角膜疾患であり、再発を繰り返す扱い難い眼疾患の一つである。その治療薬には現在アシクロビル眼軟膏が第一選択として使用されている。しかし軟膏であるため点入後しばらく見難く不快感があり、また点状表層角膜症をきたすことがある。そこで本研究は、角膜ヘルペスに対し水溶性でかつ安全な治療薬の開発を試みた。 家兎の角膜にHSVを接種し48時間後、人と同じような樹枝状角膜潰瘍を形成した後、0.1%carbocyclic oxetanocin G(C.OXT-G)点眼液群、1%trifluorothymidine(TFT)点眼液群ならびにコントロールとして生理食塩水群に分けて、それぞれ1日10回点眼治療し経過を観察した。治療効果は病像に応じた点数方式にて比較検討した。その結果、研究中の新しいC.OXT-G点眼液は、欧米で市販されているTFT点眼液と同等の治療効果を示し、かつ細胞毒性などの副作用を示さなかった。両点眼液群は、治療4日後には樹枝状角膜潰瘍は消失し、両薬剤とも優れた治療効果を示した。一方生理食塩水を点眼したコントロール群は、大きな地図状角膜潰瘍を形成していた。これら実験結果から、研究中の新しいC.OXT-Gは、角膜ヘルペスの新しい治療薬になり得るものと判断した。こん他特殊なオリゴヌクレオシドを用いた点眼液でも、同様な実験が進行中である。
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Research Products
(2 results)
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[Presentation] 角膜潰瘍の診断と治療2007
Author(s)
塩田 洋
Organizer
第54回浜松医科大学眼科症例検討会
Place of Presentation
浜松市
Year and Date
2007-12-15
Description
「研究成果報告書概要(和文)」より
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