2007 Fiscal Year Annual Research Report
口腔連鎖球菌ストレプトコッカス・インターメディウスのヒト特異的感染現象の分子機構
Project/Area Number |
18592004
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
長宗 秀明 The University of Tokushima, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (40189163)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
友安 俊文 徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 准教授 (20323404)
田端 厚之 徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 助教 (10432767)
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Keywords | 感染症 / 細菌 / 口腔連鎖球菌 / 毒素 / インターメディリシン |
Research Abstract |
口腔連鎖球菌Streptococcus intermedius(SI)が細胞溶解毒素インターメディリシン(ILY)に依存して示すヒト細胞特異的な感染現象を分子レベルで解明するため、ヒト肝癌細胞HepG2等の培養細胞に対してILY及びSI菌体が及ぼす影響を解析した。先の電子顕微鏡による形態観察で、ヒト細胞にSIを感染させると宿主細胞表面の絨毛構造と菌体の顕著な結合が見られたことから、SIの細胞侵入に細胞骨格ネットワークの変化が考えられた。そこでアクチン等に対する蛍光化抗体を用いて観察を行った結果、SI感染の進行とともに細胞内アクチンのネットワーク変化が明らかになった。またシグナル伝達関連蛋白質71種類のリン酸化動態を解析した結果、低濃度ILYの作用でEGF受容体のリン酸化が数倍に亢進することが確認された。EGF受容体はILY受容体のhuCD59と同様にラフト集積性であることや、EGF受容体からのシグナルはFAK系やRho系を介してアクチン等の細胞骨格系の制御に関与することが知られており、ILY依存性のヒト細胞特異的なSI感染現象にEGF受容体を介したシグナリングが関わる可能性が強く示唆された。昨年に関与が示唆されたPLA2系との関連性も含め、このシグナル経路とSI感染の関連性をさらに検討中である。また、SI感染で誘導される可能性のあるオートファジーについてもLC3をマーカーとして検討したが、感染初期のHepG2では顕著なLC3増加は認められなかった。 さらに各種臓器に由来する細胞でのSI感染機構の検討のため、huCD59トランスジェニックマウスの作成を行った。マウス型CD59aプロモーター/huCD59のORF/ポリAシグナルを持つ遺伝子断片をC57BL/6マウス受精卵に注入し、11匹のトランスジェニック個体を得ている。これをスクリーニング後に系統樹立を行う予定である。
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Research Products
(8 results)