2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18592099
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
山田 嘉重 Showa University, 歯学部, 講師 (40360127)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 幸生 明海大学, 歯学部, 教授 (40207931)
木村 裕一 奥羽大学, 歯学部, 教授 (60211877)
増田 宜子 昭和大学, 歯学部, 講師 (10297038)
川中 岳雄 昭和大学, 歯学部, 助教 (10365702)
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Keywords | アメロジェニン / in situ PCR法 / in situ LAMP法 / KLK4 |
Research Abstract |
前年度に施行したin situPCR,法の結果を基に、間葉系細胞においてアメロジェニンが発現されていることを組織学的に観察し、エナメル関連組織以外の組織に対してアメロジェニンが何らかの役割をしている可能性を推察した。PCR法を応用したin situPCR法では、遺伝子増幅中の切片の剥離など、試料の破壊が顕著であり良質な試料を得るのが困難なため、温度の増減が少なく、かつ遺伝子増幅能に優れたin situLAMP法にて同様に評価をおこなった。In situ PCR法と同様にプライマーを作製しin situ LAMP法を施行した。硬組織に対してin situ LAMP法を施行した報告がこれまで無いため、現在は確実で正しい実験系を構築している過程であるが、これまでのところ確実な結果とは言えないが、移行期付近の象牙芽細胞にアメロジェニン遺伝子の発現が認められ、アメロジェニンは初期の象牙芽細胞だけではなく、ある程度分化した細胞からも発現している可能性が示唆された。また、エナメル蛋白分解酵素として代表的な、KLK4の発現に対しても観察した。KLK4やMMP20を代表とするこれらの分解酵素は、アメロジェニンを初めとするエナメル蛋白を分解し、プロセッシングを誘導することで、エナメル蛋白の様々な働きが報告されている。今回は、異常増殖に関与する口腔扁平上皮癌の組織においてもKLK4の遺伝子発現や蛋白産生が認められることをPCR法と免疫組織染色法にて確認した。これまで、このような組織にKLK4が発現することは報告されておらず、エナメル蛋白遺伝子とその分解酵素が歯の形成のみならず、組織分化や増殖に関与している可能性が今回の研究で示唆された。
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Research Products
(2 results)