2006 Fiscal Year Annual Research Report
オゾン照射によるエルビウムヤグレーザー照射象牙質の脆弱層強化
Project/Area Number |
18592123
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
峯 篤史 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (60379758)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
窪木 拓男 岡山大学, 大学院医術薬学総合研究科, 教授 (00225195)
松香 芳三 岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助教授 (90243477)
鈴木 一臣 岡山大学, 大学院医術薬学総合研究科, 教授 (30050058)
土本 洋平 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 医員 (20423311)
|
Keywords | 歯学 / 象牙質 / オゾン処理 / 接着 / 表画分析 |
Research Abstract |
牛切歯掛冠部唇側象牙質を用い,試料の半分はう蝕試料として人工脱灰溶液に5日間象牙質を浸漬した.それぞれの試料は3等分し.2試料にレーザー(Er : YAG, CO2)照射を行った.Scanning Electron Microscopy (SEM) (DS-720,TOPCON)を使用し,加速電圧20kVの条件で観察し,Energy Dispersive X-ray Spectroscopy (EDS) (Voyager III M3100. Noran Instrument Inc.)を用いてビーム電流50〜100pA,測定時間150秒の条件で測定した.測定結果からO/PおよびCa/Pを算出した. その後オゾン照射(ヒールオゾン,Kavo)し同様に形態観察および元素測定を行った. 統計解析はまず歯質(健全,う蝕),処理(無処理,レーザー照射),オゾン照射(有,無)という三条件の影響を三元配置分散分析にて確認した後. Sheffe法を用いて有意水準5%で有意差検定した. 形態観察では各処理による著明な変化は認められないものの,CO2レーザー照射およびオゾン照射により閉じた象牙細管がより観察される傾向があった. 三元配置分散分析の結果,O/Caにおいては歯質(F=1.173,P=.281),処理(F=2.443,P=.0955),オゾン照射(F=2.320,P=.1330)のいずれも有意な影響を受けさなかった.一方,Ca/Pにおいては,オゾン照射の有無に有意な影響を受けなかったが(F=3.330,P=.0730),歯質(F=7.097,P=.0099,)および処理(F=7.846,P=.0009)は有意な影響を及ぼした.表面処理においてSheffe法によりCO2レーザー,Er : YAGレーザー間に有意差が認められた. 以上により,象牙質に対するオゾン照射により形態的ならびに元素的には大きな変化が認められないが明らかになった.
|