2006 Fiscal Year Annual Research Report
早期骨結合の得られるチタンインプラント表面改質法の開発
Project/Area Number |
18592131
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
中川 雅晴 九州大学, 大学院歯学研究院, 講師 (80172279)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松家 茂樹 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (00108755)
鮎川 保則 九州大学, 大学病院, 講師 (50304697)
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Keywords | チタン / チタン合金 / インプラント / 表面改質 / 水熱処理 / 骨結合 / 骨接触率 / 引き抜き強さ |
Research Abstract |
チタンは、優れた耐食性、生体適合性を有することから、生体用金属材料として、人工股関節、歯科用インプラントなどに利用されている。これらの材料は生体内に埋入するため、生体親和性、骨との結合性が要求される。チタンは、他の材料に比べ、骨との親和性がよいとされているが、埋入後のマイクロムーブメントなどによってが撤去を余儀なくされるケースもある。本研究は、インプラント用のチタンおよびチタン合金に迅速かつ強固な骨結合を付与するための表面改質処理法の開発を目的としている。 本研究では、生体内におけるアパタイトの生成機構に着目し、あらかじめチタン表面に微量のCaを固定させるために10mmol/Lの塩化カルシウム水溶液を用い、200℃で水熱処理を施した。この処理を施した純TiおよびTi合金は、アルカリ処理を行ったものに比べ、ラットの骨髄から採取した骨芽細胞の初期接着、増殖速度がアルカリ処理、未処理のものよりも高い値を示すことが明かとなった。本処理を施したチタンインプラントをラットの脛骨に埋入し、骨とインプラントの界面の組織観察を行った結果、埋入1週後で、すでにインプラントと骨の直接結合が認められ、未処理のチタンの骨接触率が5.7%であったのに対し、本処理のチタンは55%以上の値を示し、4週目ではほぼ100%に達した。以上の結果から、塩化カルシウムを用いた水熱処理は、チタンに生体活性を付与する有効な処理法として期待できることが示唆された。さらに、埋入インプラントの引き抜き試験をおこなったところ、処理を施したものは未処理桃のに比べて、引き抜き強度が顕著に高く、処理試料の1週目と未処理試料の4週目がほぼ同等の値を示した。また、チタンに高耐食性を付与するためにPtを微量(0.5wt%)添加することによって、試料の機械的強度も増加した。 以上の結果から、チタン、Ti-6Al-4V合金に0.52%のPtを添加下合金に塩化カルシウムを用いた水熱処理を施すことによって、高強度、迅速骨結合製、高骨結合強度を有するインプラントの開発が期待できることが視された。
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Research Products
(1 results)