2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18592146
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
多田 充裕 Nihon University, 松戸歯学部, 講師 (30260970)
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Keywords | 低出力レーザー / 関節リウマチ / 関節炎 |
Research Abstract |
低出力レーザー照射の生物学的効果についてラットを用いたin vivo実験系を応用して実証することを目的とし、II型コラーゲンのブースター免疫による膝関節リュウマチの病態モデルを構築して低出力レーザー照射を行い、照射による炎症抑制効果について検討を行った。実験動物はLewis系ラットを用い、ウシII型コラーゲンを皮内投与し関節炎を発症させた。低出力レーザーとしてGa-Al-As半導体レーザー照射装置を用い、総照射エネルギー密度は5J/cm^<2で>、照射時間は500秒とした。動物は3群にわけ、第1群は無処置群、第2群はコラーゲン感作を行い数日おきにレーザー未照射で動物を固定するだけとしたレーザー未照射群、第3群はコラーゲン感作を行い数日おきにレーザー照射したレーザー照射群とした。その結果、無処置群に比較してコラーゲン感作を行った2群では足跡部に腫脹が発現した。腫脹は漸次増加し、肉眼所見として明らかに腫脹が大きくなってからレーザー照射を行ったところ、レーザー照射群で有意に腫脹が減少し、腫脹抑制率は照射後12日目で51.5%を示していた。また、炎症性サイトカインであるIL-1βおよびIL-6の血清中の濃度を測定したところ、レーザー未照射群に比較して照射群で低下していた。波長を可変できる自由電子レーザーを用い、同様の実験をおこなったところ、波長1750nmにおいて、照射7日目のレーザー照射群の腫脹抑制率は24.2%であった。また、照射12日目の腫脹抑制率は、28.9%であった。また、炎症性サイトカインであるIL-1βおよびIL-6の血清中の濃度を測定したところ、レーザー未照射群に比較して照射群で有意に低下していた。これらの結果より、低出力レーザー照射によって抗炎症効果が得られたものと示唆され、その効果は波長の違いにより異なる可能性も示唆された。
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Research Products
(2 results)